関東整備局千葉国道ら新湾岸道路検討会準備会/計画段階評価の早期着手へプロセス確認

関東地方整備局や関係自治体、東日本高速道路会社などでつくる「新湾岸道路検討会準備会」(事務局・関東整備局千葉国道事務所)は19日、第2回会合を開き、計画段階評価の早期着手に向けた体制や手続きを確認した=写真。新湾岸道路の特徴を整理し、計画策定プロセスの概要を共有した上で計画段階評価の早期着手を目指す方針。技術的・専門的な知見から助言を求めるため、学識者など外部専門家を含めた検討体制を早期に立ち上げる。
新湾岸道路は、東京外かく環状道路(外環道)高谷JCTから京葉道路蘇我IC付近までを結ぶ高規格道路。千葉県東京湾岸部の深刻な交通渋滞を解消し、交通の円滑化を図るのが狙い。想定ルート上にある東京湾の貴重な干潟「三番瀬」の再生計画と、整合性をどう確保するかなどが課題だ。2019年に千葉県湾岸地区道路検討会で構想の具体化が決まり、23年6月に同検討会準備会が発足した。
19日の会合では、計画段階評価の着手に当たり必要となる計画策定プロセスの大まかな枠組みを確認し、おおむね了承された。「広く関係する方々の意見を把握しながら丁寧な合意形成が必要」として「計画内容」と「計画策定プロセス」の両面から今後、検討を進めていく方針を確認した。
新湾岸道路の特徴を▽延長の長い路線▽都市部、工業地域、住宅地など沿道環境が多様▽三番瀬再生計画との整合性、地域生活環境への配慮▽多数かつ多様な関係者との丁寧な合意形成-の四つに整理。検討を進めるに当たって「技術・専門的検討に基づく計画策定」「地方公共団体の参画・協力」「コミュニケーション活動の実施」「計画検討手順に対する助言」が必要とした。
コミュニケーション手段として今後、特設ホームページを立ち上げるほか記者発表、ニュースレターなどを通じて事業の周知を図る。オープンハウスやワークショップ、関係団体などへのヒアリングなど双方向のコミュニケーションを心掛けるという。こうした活動によって機運醸成を図り、計画段階評価の早期着手を目指す考えだ。

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