「ごみを適当に出す会社は6年以内につぶれる」清掃員お笑い芸人が見つめた社会の「裏側」

「ごみを出したら終わりではなく、その先に関心を持ってほしい」と呼びかける滝沢さん(大津市和邇高城・和邇文化センター)

 ごみ清掃員も務めるお笑い芸人・滝沢秀一さん(47)=東京都=がごみ問題を語るトークショーがこのほど、大津市和邇高城の和邇文化センターであった。分別をしっかり行うことやごみ減量に努める大切さを、自身が経験したエピソードを交えつつ軽妙に訴えた。

 和邇学区自治連合会の主催で12日に開かれ、市内外から約100人が参加した。同連合会は2024年度事業計画に各家庭から排出されるごみを1割削減する目標を盛り込んでおり、住民の意識を高める狙いで企画した。

 滝沢さんは11年前から清掃員を務め、ごみにまつわる著書もある。トークショーでは、集積所に出されたさまざまなごみの写真を示しながら「ごみにはむき出しの自分が出る」とし、「ごみを適当に出す会社は6年以内につぶれる」「汚いごみの中から出てくるテストの点数は低い」と面白く話した。

 さらに「日本の最終処分場の寿命はあと23.5年」「秋になると多くの古米が捨てられるが、世界の食糧援助は年420万トンで日本の食品ロスは522万トン」などと紹介し、ごみを分別し可燃ごみを減らすことが環境改善につながることや、食品や衣料品を無駄に買わない大切さを呼びかけた。

 参加した女性(53)=和邇中浜=は「近所にはカラスが多いので、ネットをきちんと掛けるなど、清掃員の方の負担を少しでも減らすごみの出し方をしたいと改めて思った」と話した。

© 株式会社京都新聞社