自販機売り上げで海女応援 ダイドードリンコ 志摩のホテルに設置 三重

【「海女漁業応援自販機」を紹介する(左から)山本会長、柴原副総支配人、沢田さん=志摩市阿児町鵜方のクインテッサホテル伊勢志摩で】

 【志摩】飲料メーカーのダイドードリンコ(大阪市)は19日、売り上げの一部を「海女振興協議会」に寄付する「海女漁業応援自動販売機」を、三重県志摩市阿児町鵜方のクインテッサホテル伊勢志摩に設置した。

 地域貢献活動に取り組む同社は、自販機の売り上げの一部を活用し、さまざまな団体などに寄付する「募金自販機」を展開している。

 今回は、国の重要無形民俗文化財に指定されている「鳥羽・志摩の海女漁の技術」を残していくために支援できないかと同協議会に呼びかけ、昨年10月に覚書を交換した。志摩市にはこの日初めて、同社の活動に賛同した同ホテルに、海女漁業応援自販機1台が設置された。鳥羽市にも同様の自販機が5台設置されている。

 平成24年に設立された同協議会は、古くから鳥羽・志摩地域に伝わる海女漁業や海女文化を貴重な資源と位置づけ、海女漁業の振興や海女文化による観光振興を図ることを目的に活動している。今後は同社と同ホテルが協力して売り上げの一部を協議会に寄付し、海女文化の振興などに活用する予定。

 同社東海営業部三重オフィスの沢田隼兵さんとともに、自販機の設置に立ち会った同協議会の山本教和会長は「磯焼けによって海女漁が厳しい状況の中、応援しようという気持ちがうれしく、海女さんも喜んでいると思う。伝統ある漁法が絶えないように頑張っていきたい」、同ホテルの柴原昌代副総支配人は「海女漁業の発展に貢献できれば」と話した。

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