ブラジル中銀、政策金利0.5%引き下げ 5月の追加利下げ予想

[ブラジリア 20日 ロイター] - ブラジル中央銀行は20日の金融政策委員会で、政策金利を50ベーシスポイント(bp)引き下げ、10.75%とした。利下げは6会合連続となる。

ロイターが実施した調査では、エコノミスト47人全員が50bp利下げを予想していた。

中銀は、経済が想定通りとなれば、5月も同水準の利下げを行うとの見通しを示した。

中銀は前回会合の声明で「シナリオが予想通りに進展した場合、委員会は次の複数回会合における同規模の追加引き下げを全会一致で予想し、このペースがディスインフレ(インフレ鈍化)のプロセスに必要な収縮的金融政策の維持に適切だと判断している」と説明していた。

ただ、今回は次の複数回会合という文言を削除した。

中銀は声明で、基本シナリオに大きな変更はないとしたが、「不確実性の高まりとさらなる柔軟性の必要」からガイダンスでは次回会合に焦点を当てたと説明した。

インターのチーフエコノミスト、ラファエラ・ビトリア氏は、中銀の声明は「予想より若干タカ派的だった」と指摘した上で、引き続き5月と6月にそれぞれ50bp利下げが行われ、年末の政策金利は8.5%になると予想していると述べた。

2月の消費者物価指数(CPI)は前年比4.50%上昇した。今年と来年のインフレ目標は3.0%。

中銀は今年のインフレ率は3.5%、来年は3.2%になるとの見通しを示し、1月の予想値を据え置いた。

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