青森県板柳町の堺正蔵さん(80)が今月、全日本スキー連盟(SAJ)のスキー検定1級に合格した。2021、22年度の挑戦では合格できず、3度目の挑戦で目標達成。「ほっとした。でもスキー仲間にはまだまだ年上の先輩がいる。負けないように頑張る」と、さらなる向上心を口にする。
同検定は、ターン時の体のバランスやタイミング、リズムなど滑走技術を判定する。試験は1~5級の5段階に分かれており、最難関の1級は、急斜面や不整地など四つの実技種目を実施。県スキー連盟によると、80歳以上の1級合格者は全国でも珍しい。
堺さんは20歳でスキーを始め、50年ほど前にスキー検定2級に合格。その後、検定を受ける予定はなかったが、周りの勧めもあり「目標を立てて頑張ってみよう」と一念発起。21年度から1級に挑戦し、今年念願を果たした。
傘寿を迎えた今も週5、6日、鯵ケ沢町の青森スプリング・スキーリゾートに通い、仲間たちと切磋琢磨(せっさたくま)しながら滑りの技術を磨いている。斜面を滑り降りる身のこなしは軽快で、年下の仲間から「わげもの(若者)と変わらない」と驚かれるほどだ。
堺さんは「合格できてさっぱりした。仲間に教えてもらいながら合格できた」と感謝。「まだまだ現役で滑っている年上の先輩がいる。ずっとスキーを続けていきたい」と力強く語った。