トランプ氏、15週以降の中絶禁止に傾く 例外認める方針

Doina Chiacu James Oliphant

[ワシントン 20日 ロイター] - 11月の米大統領選で共和党の候補指名が確定したトランプ前大統領は19日、妊娠15週以降の人工妊娠中絶を全米で禁止する方向に傾いていることを示唆した。

レイプや近親相姦(そうかん)による妊娠や母体に危険がある場合は例外を認めることを支持するとも述べ「選挙に勝たなければならない」と訴えた。

中絶は一部の有権者にとって大統領選の大きな争点。15週以降の中絶禁止を訴えれば、中絶自体に反対する保守的な有権者と、中絶の権利を擁護する有権者の双方から不満が出る可能性が高い。

トランプ氏は中絶を全米で禁止する法案に署名するか具体的な方針を明らかにしていないが、19日のラジオ局WABCとのインタビューで「何週目かという点については、人々は15週に同意している。私はその観点で考えている。非常に妥当なものになるだろう」と発言。

その上で、レイプや近親相姦による妊娠や母体に危険がある場合は例外扱いとすることを支持するとし、この点については大多数の共和党員が同意していると述べた。

強硬派の共和党員に対しては「問題は、選挙に勝たなければならないということだ。そうしなければ、また振り出しに戻ることになる」と訴えた。

民主党のバイデン大統領は中絶の権利を擁護している。

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