国内に練習拠点のないオーストラリア代表…今回はラグビー機構からグラウンド拝借「政府の情熱にサッカー人は虚しさ」

国内に練習拠点のないオーストラリア代表[写真:Getty Images]

オーストラリア代表のグラハム・アーノルド監督が、国内に代表チームの練習拠点がないことを嘆いた。豪『news.com.au』が伝えている。

森保ジャパンと同じく、これから2026北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選の2試合を戦う豪代表。今回はレバノン代表との2連戦…緊迫化の一途を辿る中東情勢が考慮され、ホーム&アウェイともに豪州国内で開催される。

そんな彼らだが、レバノン代表との“第1戦”を控えて前日会見に臨んだアーノルド監督が、「サッカールーズ(豪代表の愛称)には故郷と呼べる場所がない」と発言。そう、豪代表は長年、国内に練習拠点がないのである。

「ゴールポストの裏側にはラグビーコートがあるが…とにかく今回グラウンドを貸してくれて、我々の練習環境を与えてくれたNSWRL(※1)に感謝している」

(※1)豪・ニューサウスウェールズ州のラグビーリーグ統括機構

「オーストラリア政府はNRL(豪ナショナルラグビーリーグ)とAFL(フットボール)に素晴らしい施設を建設させるべく積極的に支援しているが、その情熱は我々サッカー人を虚しくしている」

「代表選手たちは多くがヨーロッパから空路で帰ってきて、試合に臨む。しかし、そこにはトレーニング施設が一切ない。“家”がなくては文化など作れない。我々はホームレスなのだ」

日本代表でいう「高円宮記念JFA夢フィールド」のような環境を持たないオーストラリア代表。ラグビーやフットボール、クリケットに人気で後塵を拝すサッカーは、設備投資、官民からの協力があまり進んでいない。

© 株式会社シーソーゲーム