頻繁に義母が訪ねてきます… 子どもの不登校をきっかけに生まれた「義母との軋轢」【前編】

息子の変化

「結婚した翌年に、息子が誕生しました。多少ワガママではあるものの、大きな問題はなく元気に育ってくれて、小学校に入学後は新しい友だちもできて、楽しそうに学校に通っていたんです。
その様子が変わったのが、1年生の夏休みが明けたころでした。朝、いつものように学校に送り出そうとすると、行きたくなさそうな素振りを見せるのです。そういう日もあるかと捉え、気分をあげるような言葉をかけて、その日は送り出しました。ところが、翌日も同じ反応を見せたんです。“学校で何かあったの?”と尋ねても、明確な答えがなくて…。どう対応すべきか困りました」

友だちの引っ越しが引き金に

「学校の先生に連絡をして様子を伝えたところ、学校での行動に問題はないとの返答でした。なので、とりあえず2~3日休ませてもらって様子を見ることにしたんです。
そこで、1つ気付いたことが。近くに住んでいた、息子と仲のいい友だちが、最近引っ越してしまったんです。その友だちは幼稚園から一緒で、小学校でも同じクラス。1番の仲良しと言ってもいいほどでした。もしかしたら、そういった環境の変化が、息子の心理に微妙な影響を与えたのではないかと思いました」

本格的な不登校がスタート

「何日か休んだら元気になるだろう…と思っていましたが、息子はいっこうに学校に行こうとはしませんでした。そこで、再び学校に連絡し、しばらく休ませてもらいたいと伝えたんです。
でもそこで、もう1つ問題が。私は仕事をしていたのですが、息子を家に一人にしておくわけにもいきません。数日は有休を使って休んでいましたが、延々と続けるわけにもいかないので、夫とも相談して仕事は辞める方向で話を進めることになりました。
ネットでいろいろ調べてフリースクールなどに通わせようともしましたが、息子に提案すると拒まれてしまい、学習面においても私がフォローすることに。本格的に不登校の生活が始まり、私の不安も大きくなっていきました」

義母からのプレッシャー

「しばらくして、義母から“〇〇くん、学校に行ってないの?”という連絡が来ました。どうやら夫が義母に状況を伝えたようです。翌日、義母と義父が家にやってきました。二人は息子に対して、“学校で何かあったの?”と尋ねましたが、息子は困った表情を浮かべるだけ。義母は、“心配ね…”と難しい表情で言っていました。
そこから義母は、3日おきくらいに訪ねてきては心配する様子を見せていたんですが、だんだん様子が変わってきて…。次第に“なんでこうなっちゃったのかしら”“もっと早く気づいてあげられなかったの?”と、私を非難するような発言をするようになったんです。義母の心配も当然ですが、頻繁に家に来られるようになると私自身の余裕もなくなって、どんどん気が滅入っていく日々がつらかったです」

“子どもの不登校で悩んだ妻の告白”をご紹介しました。
親としても不安が大きくなっていくなかで、義母からプレッシャーをかけられるのは辛いもの。義母には、妻を責めるのではなく、孫に寄り添うことを優先してもらいたいものですね。

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