午後3時のドルは150円後半へ一時反落、下値には買い

Shinji Kitamura

[東京 21日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤からドル安/円高の150円後半で取引されている。前日海外で付けた4カ月ぶり高値から反落する流れが続いたものの、売りが一巡した午後には再び底堅い動きとなった。

19日の日銀金融政策決定会合の後、ドルは20日海外市場で一時151.82円まで上昇し、昨年11月以来の高値を更新した。ところが、その後の米連邦公開市場委員会(FOMC)は市場想定よりハト派的と受け止められドルは一転下落、きょう午前にかけて150円前半まで反落した。

市場では、日本の円買い介入への警戒感が短期筋に円売りの巻き戻しを促し、ドルの上値を抑えたとの指摘が出ていた。 鈴木俊一財務相は21日午前、円相場について「高い緊張感をもって動きを注視していく」と述べ、円安をけん制した。

午後に入るとドルは再びじり高となり、151円台へ切り返した。日銀は17年ぶりの利上げに踏み切ったものの、政策金利はほぼゼロで「大きな日米金利差から収益を得ようとするドル買い/円売り需要はかなり根強い」(外銀アナリスト)という。

通貨オプション市場では、ドル/円の1カ月物の予想変動率(インプライド・ボラティリティー)が6%台へ急低下し、ここ数年の下限近辺に到達した。ボラティリティーの低下は、金利差収入を狙うキャリー取引の好機とされる。

ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 150.99/151.01 1.0930/1.0934 165.05/165.09

午前9時現在 150.74/150.75 1.0936/1.0940 164.87/164.88

NY午後5時 151.24/151.27 1.0920/1.0924 165.18/165.22

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