原英莉花が弟と初タッグ 祖母の命日に優勝へ「いいとこ見せなきゃ」

弟の侑弥さんを初めてキャディに起用する原英莉花

◇国内女子◇アクサレディス in MIYAZAKI 事前情報◇UMKCC(宮崎)◇6545yd(パー72)

原英莉花が弟・の侑弥さんを初めてキャディに起用し、優勝を目指す。

「『もう慣れてきた』とか言うんですけど、本当かな」と苦笑いする姉だが、表情は楽しげだ。会社勤めの弟はゴルフを「ほぼやったことがない」という“素人”だが、今回、バッグを任せるのにはちゃんと理由がある。

24日(日)の最終日は3年前に他界した祖母の命日だ。「おばあちゃんっ子」を自認する原は、祖母が死去した2日後に開幕した2021年大会に悲しみを押して出場し、3位に終わった。命日が初日だった昨年大会は52位。強い意欲を持って戦うには「気心が知れた家族」が横にいた方がいいのかもしれない。折しも2日目の23日(土)は侑弥さんの21歳の誕生日。そのため有給をとり、力になってもらうことにした。

「いいとこ見せなきゃなって思うし、楽しくやれたらいい。昔はほんとに良く喧嘩したんですけど、今は(侑弥さんが)すごく気配りできるようになって」。目指すものは「優勝以外ないかな。いいバースデーウィークにしてあげたいです」。車とバイクが趣味の侑弥さんには、バイク免許取得の費用とバイクを“にんじん”としてぶら下げ、頂点を目指す。

2年連続年間女王の山下美夢有も今週、妹の蘭さんを2度目のキャディに起用する。

山下美夢有は妹と2度目のタッグ(撮影/加藤裕一)

開幕から出場3試合は19位、15位、14位。悲観的な順位ではないが、女王のレベルを思えば当然、物足りない。妹は「最近、遠慮してましたけど、今週はぶっ飛ばします」と姉の背中にハッパをかける気満々。二人の目標を問われると「そら一つしかないよね」と言い切った。

元気いっぱいの妹に、山下は「ほんまに大丈夫かなって感じなんですけど」と苦笑いするが、前回コンビを組んだ昨年8月「CAT Ladies」では4位で迎えた最終日に体調不良で棄権。姉の威厳を示すためにも、下手なプレーは見せられない。(宮崎市/加藤裕一)

© 株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン