南アCPI、2月は前年比+5.6%に加速、利下げ遠のくとの見方

[ヨハネスブルグ 20日 ロイター] - 南アフリカ統計局が20日発表した2月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比5.6%上昇と、前月の5.3%から伸びが加速した。2カ月連続の加速となり、南ア準備銀行(中央銀行)が設定している目標範囲(3─6%)の上限に近づいた。

エコノミストらは、今年の利下げまでにはより長い時間がかかる可能性があるとみている。

食品、住宅、輸送、医療保険を含む各種サービスが主要な押し上げ要因となった。

一部アナリストは予想外の結果だったとし、利下げの時期がさらに遠のく可能性があると指摘した。

中銀は、来週金融政策決定会合の結果を公表する。

2月のロイター調査では、中銀が少なくとも第3・四半期まで利下げを待つと予想されている。

キャピタル・エコノミクスのアフリカ担当エコノミスト、デービッド・オモジョモロ氏は、インフレ率が予想を上回ったことで、中銀は5月29日の総選挙以降に利下げを先送りしやすくなったと指摘。「当局者らは利下げが適切と判断する前に、新政権の構成と財政政策の方向性をある程度確認してしておきたいだろう」と述べた。

統計局によると、食品と燃料価格を除いたコアCPIは前年比

5.0%上昇と前月の4.6%から加速した。

© ロイター