中国吉林省の自動車輸出を後押し、同江口岸経由の「中欧班列」

中国吉林省の自動車輸出を後押し、同江口岸経由の「中欧班列」

初めて黒竜江省同江口岸(通関地)を経由して出境する吉林省発の中欧班列。(2023年10月24日撮影、長春=新華社配信)

 【新華社長春3月21日】中国吉林省長春市の長春鉄道総合貨物ヤードでは今月6日、中国と欧州を結ぶ国際定期貨物列車「中欧班列」の出発日を迎え、トラックが行き交い、クレーン作業員らが仕事に追われた。鉄道列車の「高速化」は乗客に利便性をもたらすだけでなく、物資の輸送も効率的で便利になる。

 この日出発したのは、中国・ロシア国境の同江口岸(通関地)を経由して欧州に向かう同省発の今年3本目の中欧班列で、長い汽笛が鳴る中、自動車を満載した列車は目的地のモスクワに向かった。

 同列車は同省が「一帯一路」構想に積極的に関与するための重要なプラットフォームとして、ユーラシア大陸の通商に新たな橋を懸けることになった。

中国吉林省の自動車輸出を後押し、同江口岸経由の「中欧班列」

長春鉄道総合貨物ヤードで積み込みを待つ自動車。(2月3日撮影、長春=新華社配信/王冶卓)

 以前から海外への陸上輸送ルートが少なかった同省は、度重なる調査と実証に基づき、同江口岸が輸送能力を備えると判断し、2023年10月に同江口岸(通関地)を経由する「中欧班列」の運行を開始した。これまでに自動車や関連の貨物を4回運搬し、貨物総額は1千万ドル(1ドル=約151円)を超え、同省の自動車関連製品の輸出やその他の海外輸送事業の物流チャネルを拡大し、製造業企業のコストを削減した。 

 同省は今後、東北3省1区(遼寧、吉林、黒竜江の3省と内モンゴル自治区)による「東北三省一区複合一貫輸送発展連盟」の設立を積極的に推進し、海上輸送と鉄道輸送を連携させた輸送体系を中欧班列事業に導入することを通じて、3省1区に海上・鉄道複合一貫(シーアンドレール)輸送の巨大なルートを共同で建設し、安定的かつ効率的な国際物流サービスを提供する計画だ。(記者/王帆、孟含琪)

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