息子の生きた証と命の大切さを伝える 震災で長男を亡くした両親が絵本を制作

東日本大震災で長男を亡くした遺族が、息子の生きた証を残し命の大切さを伝えようと絵本を完成させました。

田村弘美さん「健太が命を懸けて教えてくれたこと。大切な命を守ること。未来につなげたい」

絵本のタイトルは「ふしぎな光のしずく〜けんたとの約束〜」です。

健太さんの半生を描いていて、生まれた瞬間の希望や震災で被災した際の様子などが描かれ、命の大切さを訴える内容です。

東日本大震災の時、宮城県女川町の七十七銀行女川支店で勤務中に津波に巻き込まれた田村健太さん(当時25歳)の両親、孝行さんと弘美さんが支援者の協力を得ながら5年の歳月を掛けて作りました。

田村弘美さん「息子の生きた証が残されたということが私としては感激している」

田村孝行さん「命を守るには過去の記録が未来を照らすと思っているので、こういったものが最終的にできてよかったなと思う」

1000冊が制作され、このうち400冊は全国の教育機関に寄贈されるということです。

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