兵庫・猪名川町は健康長寿のまち プロポーズは“恋人の聖地”で 〜岡本信司町長

兵庫・猪名川町の魅力について語る、岡本信司町長(ラジオ関西スタジオにて)

兵庫県猪名川町の岡本信司(おかもと・のぶじ)町長がこのほど、ラジオ関西の生放送に出演し、「大阪や神戸へのアクセスが良く、小さな町だからこそ住民同士の顔が見える関係が魅力」と、町の魅力について語った。

【写真】“恋人の聖地”に選ばれている兵庫・猪名川町の大野アルプスランド

猪名川町は、兵庫県南東部、阪神北地域の大阪府との県境に位置し、人口約2万9000人(2024・令和6年2月時点)、面積90.33平方キロメートルの南北に細長い町。能勢電鉄・日生中央駅から大阪梅田まで、直通特急で約40分。新名神高速道路の開通により、大阪、神戸、京都へ車で約1時間。岡本町長は「近場で自然を楽しむことができ、住んでよし、訪れてよしの猪名川町」と話した。

町域の8割を山林が占める猪名川町は、町の南北を縦断するように一級河川・猪名川が流れ、都市近郊農業が盛んなまち。県道12号線沿いの「道の駅いながわ」には、季節ごとに町内産の新鮮な野菜が並ぶ。レストランで提供される特産品の十割そばを求めて、特に休日の朝には行列ができるほどの人気。

町北部には、標高753メートルの大野山(おおやさん)がそびえ、山頂周辺に整備されている「大野アルプスランド」では、キャンプやバーベキューなどのアウトドアをはじめ、天文台では天体観測やプラネタリウムが楽しめる。

岡本町長は、「大野山頂は360度のパノラマが広がり、美しい夕日や満天の星空を楽しめる。プロポーズするのに最適だと言われ、民間団体が選ぶ『恋人の聖地』(兵庫県内5か所のうちの1つ)にもなっている」と紹介した。

猪名川町の魅力について、岡本町長は「小さな町だからこそ、住民同士の顔の見える関係が魅力的」と話した。「元気な高齢者も多く、県内トップクラスの健康長寿のまち」と胸を張る(猪名川町の平均寿命は、2005・平成17年時点で、女性が88.7歳、男性80.4歳。男女共に兵庫県内1位)。また「子育てサークルや地域の集いなども活発で、横の繋がりが作りやすいと感じる」と話した。

一方で「なかなか知名度が上がらないのが課題」とし、「#(ハッシュタグ)猪名川町を知ってもらおう大作戦」を進めているという。「町民上げての広報活動」で、町民自身のSNSでハッシュタグをつけて投稿してもらったり、町の公式インスタグラムを開設し、盛り上げている

岡本市長の“イチオシ”は、兵庫県の指定文化財にもなっている「木喰仏(もくじきぶつ)」。江戸時代後期、遊行僧である木喰上人が全国を回りながら彫り残した仏像で、90歳の時に猪名川町を訪れ、3ヶ月余りで33体の仏像を残した。現在26体が猪名川町内に大切に残されている。岡本町長は「木喰上人、最晩年の充実した仏様は、にっこりと微笑んでおられることから“微笑仏(びしょうぶつ)”とも呼ばれる。見ていると心が休まり、癒される」と微笑んだ。

猪名川町は、2025(令和7)年に町制70年、日生ニュータウンがまち開きして50年の、2つの節目の年を迎える。岡本町長は「住民が主体となって実施する記念事業への支援など、未来の担い手を掘り起こして、新たなまちづくりのスタートとしたい」と話した。また、「北部地域では、古民家や棚田などの自然環境を生かした、移住・定住、交流の促進による地域活性化を目指している」とした。

猪名川町では、3月31日(日)に「2024いながわ桜まつり」が開かれる。い〜な!!さくら通り(県道原広根線)が歩行者天国となり、縁日や和太鼓の演奏などが行われる。岡本町長は「川沿いには600本のソメイヨシノが咲き誇る。歩行者天国からさらに歩くと、茅葺きの古民家“静思館(せいしかん)”があり、雛人形が所狭しと並べられたおひなまつりも行われている。ぜひ、春の猪名川町にお越しいただきたい」と締めくくった。

※ラジオ関西『三上公也の朝は恋人』2024年3月13日放送回より

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