神戸市立王子動物園のパンダ・タンタンの状態に中国の研究センターも関心=「乗り越えること信じている」

20日、中国のジャイアントパンダ保護研究センターは、神戸市立王子動物園で健康状態が悪化している「タンタン」の回復を祈るメッセージをSNSで発表した。写真は神戸市立王子動物園。

2024年3月20日、中国のジャイアントパンダ保護研究センターは、神戸市立王子動物園で健康状態が悪化している「タンタン」(中国名はシュアンシュアン)の回復を祈るメッセージをSNSの微博(ウェイボー)で発表した。

タンタンは1995年生まれの雌のパンダで、2000年から同動物園で飼育されている。20年が経過した2020年いっぱいで中国に返還される予定だったが、新型コロナの影響で延期になった。21年には心臓疾患が見つかって治療が続けられており、23年末まで延期されていた返還も24年末までさらに1年間延期された。パンダとしてはかなり高齢で、23年10月ごろからは食欲が低下してジュースで投薬と栄養摂取を行う状況が続いているという。

同センターは20日に微博アカウント上で、同動物園によるタンタンの体調に関する発表内容を紹介した上で、「日本にいるパンダのシュアンシュアンが気になり続けている。22年5月に獣医チームを王子動物園に派遣し、日本側のチームと一緒に治療を進めてきたが、その中で何度となく奇跡を目にしてきた。ここ最近の健康状況には憂慮せざるを得ないが、われわれはシュアンシュアンが厳しい状況を乗り越えることを信じているし、そうなるよう願っている。みんなでシュアンシュアンにエールを送ろう」と書き込んだ。

この件について、中国のネットユーザーは「タンタン(シュアンシュアン)、頑張れ」「必ず生きて故郷に帰ってくるんだぞ」「あなたならきっと乗り越えられる」「苦痛が少ない、リラックスした日々が過ごせることをただ祈るばかり」「専門家の皆さん、どうか回復させてあげてください」「日本の人も中国の専門家も全力を尽くしてくれると信じている」といった応援のコメントを数多く寄せている。

一方で「うーん、自然な老衰なのだろうから、どうしようもないと思うんだよね」「どうして早く中国で引き取らないのか」といった感想を残すユーザーも見られた。(翻訳・編集/川尻)

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