マイアミOPの試合中に突如倒れた新鋭カゾーが体調回復を報告!「病院で一晩過ごし、退院したところです」<SMASH>

現在行なわれている男子テニスのマスターズ1000大会「マイアミ・オープン」(3月20日~31日/アメリカ・マイアミ/ハードコート)の予選で、試合中に突如倒れ途中棄権を余儀なくされた21歳の新鋭アルトゥール・カゾー(フランス/世界ランク74位)が、19日に更新した自身のX(@ArthurCazauxOff)を通じ、体調の回復を報告した。

アクシデントが起こったのは現地18日に行なわれた予選1回戦。同郷のアロルド・マヨ(141位)と対戦したカゾーは4-6で第1セットを落とすも、粘りを見せて第2セットを7-5で取り返し、勝負の行方はファイナルセットへ。互いに1つずつブレークを取り合い、試合は緊迫の展開となる。

迎えた第4ゲームだった。30-30となってリターンポジションについたカゾーは、マヨがサービスを打つ直前に突然身体を左に大きくふらつかせ、そのままコート上に倒れてしまう。仰向けのまま立ち上がることができないカゾーの元へトレーナーと主審が駆け付けたものの、程なくしてカゾーは途中棄権を申告。SNSで公開された試合映像ではカゾーが車椅子で退場する直前の様子が映っており、対戦相手のマヨも心配そうに声を掛ける姿が捉えられていた。

容態が心配されていたカゾーだったが、幸い大事には至らなかったようだ。このほど更新したXでは「被害を受けたというよりも恐怖だった」と当時の心境を明かしつつ、ファンへの感謝の言葉を交えて次のように綴っている。
「体調が良くなったことをお知らせしたくて、ひと言。治療と長めの検査のためにマイアミの病院で一晩過ごした後、退院したところです。今日は体調が良くなり、血圧も心拍数も安定しています。

今は身体を休める必要がありますが、すぐにコートに戻れることを願っています。応援メッセージをありがとう。また会いましょう」

海外気象予報サイト『AccuWeather』によると、試合が行なわれた18日は最高気温が33度だった。マイアミ特有の湿度の高さもカゾーの体調に影響を与えた可能性がある。

また現地20日に実施された本戦1回戦でも、アンディ・マリー(イギリス/元1位/62位)に敗れたマテオ・ベレッティーニ(イタリア/元6位/現142位)がサービスを打とうとした際に身体をふらつかせる場面が見られ、想像以上にコート内での体感温度は高いのかもしれない。出場選手たちにはくれぐれも無理のないようにしてほしい。

文●中村光佑

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