日本人サッカー選手としては偉業ともいえる評価!? プレミア公式“週間ベスト11”選出! 日本代表・遠藤航選手に注目

モデル・タレントとして活躍するユージと、フリーアナウンサーの吉田明世がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「ONE MORNING」(毎週月曜~金曜6:00~9:00)。3月15日(金)放送のコーナー「リポビタンD TREND NET」のテーマは「サッカー日本代表キャプテン・遠藤航選手に注目」。サッカージャーナリストの河治良幸さんに解説していただきました。

パーソナリティの吉田明世、ユージ

現在、イングランド・プレミアリーグ「リヴァプールFC」に所属しているサッカー日本代表キャプテン・遠藤航選手。プレミアリーグにおける第28節の週間ベストイレブンに選出されたことが3月12日(※現地時間)に発表され、話題となっています。

サッカーの母国・イングランドの名門クラブチームで、日本人選手としては偉業ともいえる評価を受けているボランチの遠藤航選手について、サッカージャーナリスト・河治良幸さんに伺いました。

◆週刊ベストイレブンに選出! 注目の遠藤航選手とは?

河治:(遠藤選手は)現在中盤のアンカーと呼ばれる、4-3-3の真ん中でプレーする選手です。攻守のバランスを取りながらボールを奪ってファーストパスで周りの選手を前向きに受けさせるところ、いわゆる舵取り役でもありながら、守備の部分でも非常に重要な役割を果たすポジションにいます。

直接得点に絡むということが多くないので「点を取りました」「アシストしました」というような報道がされにくいのが難しいところですが、サッカーの最高峰リーグであるプレミアリーグの、しかもチャンピオンを何度もとっているリヴァプールで中盤の主力となっているので、非常に注目すべき選手かなと思います。

◆試合を重ねて着実に成長してきた

吉田:遠藤航選手がリヴァプールに完全移籍したのは去年8月。それまではドイツ・ブンデスリーガのクラブチーム「VfBシュトゥットガルト」でキャプテンをつとめるなど大活躍しました。そのときに遠藤航選手が2年連続で獲得した名誉が「デュエル王」です。

ユージ:サッカー用語で「デュエル」とは、1対1でボールを奪い合うことを言いますが、デュエルで勝つことを伝統的に重視しているブンデスリーガにおいて遠藤選手は「相手からボールを奪う確率が最も高かった選手=デュエル王」として、圧倒的な存在感を示していました。

吉田:そんな遠藤航選手が次の舞台に選んだのがイングランド・プレミアリーグの「リヴァプールFC」。日本人選手としては、過去に南野拓実選手も所属していた名門クラブチームです。

河治:現在、プレミアリーグが3チームによる巴戦のような状態になっており、リヴァプール、アーセナルFC、マンチェスター・シティFCが優勝争いをしています。

リヴァプールの優勝は、プレミアリーグが開幕した1992年からは2019-2020シーズンの1回だけですが、その前のフットボールリーグ時代を含めると19回の優勝を誇る超名門です。
チャンピオンズリーグもレアル・マドリード(スペイン)とACミラン(イタリア)に次ぐ3番目、FCバイエルン・ミュンヘン(ドイツ)に並ぶ3番目の6回の優勝を記録しています。

そういったクラブで、リヴァプールFCのユルゲン・クロップ監督は9年目です。かつてドイツ・ブンデスリーガのボルシア・ドルトムントで香川真司選手(現在はJリーグ・セレッソ大阪所属)を指導したこともあるユルゲン・クロップ監督から遠藤航選手が評価され、リヴァプールにやって来たのですが、当初はけっこう懐疑的な目を向けられていました。

地元のファンだけではなく、日本のプレミアリーグのファンからも「大丈夫なのか」という声が多くあるなかで、試合を重ねながらどんどんプレーが良くなっていって、評価を勝ち取っていきました。もちろんチームのなかでの信頼も勝ち取って、現在ではほとんどの試合にスタメンで出る状況になっています。

◆3月10日の試合では「マン・オブ・ザ・マッチ」に

吉田:チームに加入してから半年足らずで、最初の評価をくつがえした遠藤航選手。最近、とくにその実力を周囲に認めさせることになった試合が、3月10日(※現地時間)におこなわれた「マンチェスター・シティFC」との首位攻防戦。

去年、世界一の称号を獲得した相手との今シーズンのプレミアリーグで最大級のビッグマッチにおいて、遠藤航選手はフル出場。結果は、1対1の引き分けでしたが、この試合で攻守にわたってハイレベルなプレーを見せた遠藤航選手は、リヴァプールの「マン・オブ・ザ・マッチ」最優秀選手に選ばれました。

ユージ:この試合で遠藤航選手は、ベルギー代表の司令塔としても活躍する世界最高峰の選手のひとり、ケヴィン・デ・ブライネ選手(マンチェスター・シティFC)の動きを完全に封印する大活躍。

デ・ブライネ選手といえば「2018FIFAワールドカップ ロシア」決勝トーナメント1回戦で、日本代表があと一歩のところで大逆転負けを許してしまった最後のカウンター攻撃の起点となった選手です。当時の苦い記憶とともに、今回の遠藤航選手の活躍をいろいろな想いで観ていたファンもいたかもしれません。

◆若い選手にとって「見本になるような選手」

吉田:今は日本代表のキャプテンとしてもさらなる活躍が期待されている遠藤航選手は、現在31歳。これまでの多くの経験が、代表選手たちの心の支えになりそうです。

河治:遠藤航選手が日本代表で出始めたのが“ハリルジャパン”ハリルホジッチ監督のときでした。そのときはボランチだったり、最終ラインの右サイドバックをやったりしながら、いわゆる複数のポジションをやる選手として定着していました。

ハリルホジッチ監督が解任されて、西野朗監督がロシア・ワールドカップに急に臨むとなったときは、戦力外ではありませんが、メンバーには入っているけれどなかなか絡めないという状況になってしまって、結局出場はなく大会を終えてしまいました。

そこから「自分はボランチでしっかりと勝負をしていくんだ」と、ヨーロッパでしっかりと挑戦をして、ベルギーのシント=トロイデンVVというクラブチームからスタートし、ブンデスリーガのシュトゥットガルトに移籍したときもなかなか試合に出られなかったものの、そこからしっかり努力を重ねて評価されて、30歳にリヴァプールで活躍するようになります。

サクセスストーリーというには、長すぎるストーリーを描いて挑戦している遠藤航選手をそっくり真似することは難しくても、若い選手にとっては参考になるところは多いと思います。いつか遠藤航選手の本が出て、いろいろな人に読まれるようになってほしいなと思うぐらい、見本になるような選手ですね。

遠藤選手もメンバーに選ばれているサッカー日本代表の次の試合は、FIFAワールドカップ2026アジア2次予選兼AFCアジアカップ2027予選の日本代表vs北朝鮮代表。3月21日(木)19:20~キックオフ予定です(東京・国立競技場)。

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3月15日放送分より(radiko.jpのタイムフリー)聴取期限 2024年3月23日(土) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:ONE MORNING
放送日時:毎週月曜~金曜6:00~9:00
パーソナリティ:ユージ、吉田明世
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/one/

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