「落書き・汚れ・破損」被害にあった図書館の本を展示 中には「作者にあてた利用者の感想」まで…【香川】

みなさん、借りてきた物が「壊れている」「汚れている」といった経験、ありませんか?そのような被害に遭い、貸し出すことができなくなった「本」などの展示会が、高松市で開かれています。

【画像①】のように乱雑にページの一部が破り取られた本や、【画像②】のようには飲み物をこぼしたのか、大きなシミが付いてしまったものも。

(小寺健太記者 リポート)
「展示しているのは、公共の財産である図書館の本です。私が持っているこの本(【画像③】)には、『落書きに対する落書き』があり、貸し出すことが出来なくなっています」

高松市中央図書館で開かれている、『汚損本「泣いている」展』です。図書館の利用者に、資料の大切さとモラルの向上を訴えようと毎年開かれています。

(利用者)
「鉛筆で線とか引いているでしょ。はっきり言って余計なお世話なんですよ。その人その人で好きな箇所は違うから、それを公共の物にしたらいけないよね」

「嘆かわしいという言葉しかないですね」

中には【画像④】のような、職員も初めて見たというこんなものまで…。作者にあてた、利用者の感想がびっしりと書き込まれています。

高松市中央図書館では、去年4月から12月まで、195点の本やDVDが被害にあっています。その約半数が、届け出もなく、弁償もされていません。この現状に図書館も心を痛めています。

(高松市中央図書館 栗塚仁さん)
「図書館の本は皆さんの財産であったり、貴重なものなので、できるだけ申し出をしていただいたら、図書館の職員で修繕もできるので、問い合わせをしてほしい」

心無い利用者の、汚れた心が写し出だされたかのような汚損本です。展示は3月31日まで行われています。

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