広陵(広島)接戦を制し初戦突破 センバツ甲子園 1回戦 vs.高知

センバツ高校野球です。去年の大会では惜しくもベスト4に終わった広陵は、21年ぶりの栄冠を目指し、四国大会の王者・高知と対戦しました。

くもり空の広がる21日の甲子園は、最高気温8℃。指先がかじかむようなコンディションの中、試合は序盤から盛り上がります。初回、先頭打者の 濱本遥大 が、フルカウントからストレートをとらえ、いきなりツーベースヒットで出塁します。続く 田村 の送りバントが相手のエラーを誘い、広陵、早々と先制点を奪います。

広陵の先発は、1年生からエースナンバーを背負う 髙尾響 。自身、3度目の甲子園は「緊張もあまりなかった」と先頭バッターを見逃し三振に仕留めると、2つのゴロアウトで1回をゼロで抑えます。

すると3回、ランナー3塁のチャンスでその髙尾の球を受ける、主将の4番・只石貫太 。いい角度で上がった打球は、レフトの頭上を越えてエンタイトルツーベースに。大きな追加点を奪います。

そのウラ、髙尾は2本のヒットを許し、ランナー3塁・1塁のピンチを背負いますが、冬の間に投げ込んだカーブでダブルプレーに打ち取ります。冬の鍛錬をしっかりと大舞台で発揮します。

その後もエンジン全開の髙尾は、続く4回から6回まで毎回、三振を奪い、ここまで8つの三振を奪います。

しかし、8回、ランナー3塁・2塁の最大のピンチが訪れます。ここで9番バッターへの2球目でした。只石がとっさの判断でサードへ送球。これがランナーに当たってしまい、その間に1点を返されてしまいます。

ただ、ここから度胸がすわっていた髙尾。この場面が一番気合いが入ったと、キレキレのスライダーで2アウト目を奪うと、続く打者も渾身のストレートで打ち取り、1点のリードを守ります。

直後の9回に1点を追加した広陵は、投打がかみ合い、みごと初戦を突破。全国制覇へ一歩、踏み出しました。(広陵 3-1 高知)

広陵 髙尾響 投手
「(初戦なので)次につなげていけるようなピッチングをして、野手陣にもいい流れを持っていけるようにやっていこうと思って入りました。最上級生となって、去年のくやしさとかもあるので、それをしっかりぶつけていこうと思って入ってやっているので、それがしっかり試合の結果になったのでよかったかなと思います」

© 株式会社中国放送