【ソウル共同】韓国の前国防相、李鐘燮駐オーストラリア大使が21日、政府会議への出席を理由に、赴任から約10日で一時帰国した。李氏は昨年の海兵隊員殉職事故を巡る軍の不適切対応を隠蔽した疑惑の捜査対象で、大使任命には「逃避」との批判が噴出。李氏は帰国中に聴取を受ける意向を示し、尹錫悦政権は4月に迫る総選挙を前に早期の火消しを図る。
李氏は3月初旬の大使任命後、職権乱用容疑で捜査する高官犯罪捜査庁が出国禁止としていたことが判明。法務省が「本人は捜査に協力する意向だ」として措置を解除し10日に出国したが、最大野党「共に民主党」は「裏口から逃亡させた」（李在明代表）などと非難していた。
