森本慎太郎、子役からGP帯ドラマ主演までの歩み 『街並み照らすヤツら』が期待大な理由

3月21日、日本テレビ系の新土10ドラマ『街並み照らすヤツら』が4月27日よりスタートすることが発表された。

主演を務めるのはSixTONESの森本慎太郎で、今作がGP帯ドラマ単独初主演となる。森本は役者として、どんな真骨頂を見せてくれるのか。ドラマの情報が解禁されると、SNSでは役者・森本慎太郎に期待を寄せる声が多く見受けられた。

その理由は、大きく2つあると考えられる。

1つは、森本慎太郎の役者としてのすごみが再確認されていることにあるだろう。

2006年に芸能界入りを果たし、そこから1年も経たないうちにドラマ『受験の神様』(日本テレビ系)でドラマデビュー。その後は『バッテリー』(NHK総合)や、映画初出演にして初主演を飾った映画『スノープリンス 禁じられた恋のメロディ』(2009年)などで活躍。キャリア初期から、子役として一躍注目されていた印象だ。

そこから時を経て、2012年には現在・森本が所属するSixTONES結成のきっかけともなったドラマ『私立バカレア高校』(日本テレビ系)では、主人公・桜木達也役に抜擢。ツーブロックのヘアスタイルに、学ランに胸元の空いた白シャツ、ボンタンという昭和風の着こなしを好む“最強にアツい男”を好演。この役がきっかけで、森本はそれまでのかわいらしい子役イメージから、ワイルドで男らしいキャラクターを確立させた。

実際、2022年4月期のドラマ『ナンバMG5』(フジテレビ系)での大丸大助役や、2023年公開の映画『Gメン』での梅田真大役でもそのイメージは健在。明るくて、仲間思いで、アツい一面を持っている……森本自身の性格とも重なる役所は、どれもハマり役であった。

そんな森本の役者としての幅を広げた作品と言えば、やはり2023年の4月期に放送されたドラマ『だが、情熱はある』(日本テレビ系)での南海キャンディーズ・山里亮太役であろう。恨みつらみを原動力とし、卑屈で、嫉妬深い山里の役は、言ってしまえば森本が近年演じてきた役どころ、そして森本自身の性格やイメージとは真逆のキャラクター。そのため、事前の評判では「森本くんが山ちゃんを?」といった声も少なくはなかった。しかし、いざドラマが始まるとそんなことは杞憂にすぎなかった。SNSでの評判は上々、結果的には「第26回日刊スポーツ・ドラマグランプリ(GP)」の春ドラマ選考で、主演男優賞まで獲得。森本の役者としてのすごみ、対応力の幅広さを再確認させられることとなったのだ。

森本の主演に期待を寄せる声が多いもう1つの理由は、本作で演じるキャラクターにある。

本作は、さびれたシャッター商店街で経営ギリギリのケーキ屋を営む店主・竹野正義が、大切な店・家族を守るため、悪事に手を染めてしまう……といった内容。ドラマは予期せぬ展開へと進んでいき、主人公・竹野が仲間のため、街のために巻き起こす怒涛のヒューマンエンターテインメントだそうだ。

演じる主人公の竹野は、正義感あふれる一面と、ダークサイドに落ちていく一面、その両方を持ち合わせたようなキャラクター。言ってしまえば、これまで森本が演じてきたキャラクターを両立させたようなキャラクターだからだ。

また、シャッター商店街にある潰れかけのケーキ屋で明るく振る舞う竹野の姿は、なんとなくだが『ザ!鉄腕!DASH!!』(日本テレビ系)で、その街に住む人たちやTOKIOのメンバーと気さくに絡む森本本人の姿とも重なる印象。森本慎太郎という1人の人間としての表情の豊かさを堪能できるのではないかと、期待してしまう。

自身初のGP帯単独主演として、森本は歴史ある日テレのドラマ枠「土ドラ10」をどのように盛り上げるのだろうか。同じく4月期に放送されるドラマには、田中樹が新日曜ドラマ『ACMA:GAME アクマゲーム』(日本テレビ系)に出演、京本大我は火ドラ★イレブン『お迎え渋谷くん』(カンテレ・フジテレビ系)で主演を務める。躍進が続くSixTONESの活動とともに注目したい。
(文=於ありさ)

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