ノルウェー中銀、政策金利据え置き 年内1回の利下げ予測

Terje Solsvik

[オスロ 21日 ロイター] - ノルウェー中央銀行は21日、市場の予想通り政策金利を4.50%で据え置いた。年内の利下げが1回にとどまることを示唆した。

ロイターのアナリスト調査では今年下半期に2回の利下げがあり、年内に政策金利が4.0%になると予想されていた。

中銀は「現在の予想では、政策金利は秋までの期間4.5%で維持され、その後徐々に低下する」と表明した。

バーチェ総裁は会見で最初の利下げが9月になる可能性があると発言。2回目の利下げは来年第1・四半期末までに実施される可能性があると述べた。

ノルウェークローネは0926GMT(日本時間午後6時26分)現在、1ユーロ=11.50クローネと、中銀の発表直前の11.53クローネから上昇している。

中銀の金融政策報告によると、2024─26年のフォワード金利カーブは昨年12月時点とほぼ同じ。

ノルデア・マーケッツは顧客向けリポートで、中銀の予測では今年12月に最初の25ベーシスポイント(bp)利下げがあると指摘した。

中銀は「金利見通しの判断では、利下げが早過ぎればクローネが下落し、特にインフレが高止まりする可能性があると懸念した」とする一方、「過度に引き締め的な政策は経済を必要以上に抑制する恐れがある」と述べた。

中銀は今年の本土の国内総生産(GDP)伸び率の予測を0.5%に上方修正。昨年12月時点の予測は0.1%だった。来年の予測は1.2%で据え置いた。

中銀は今年のコアインフレ率を4.1%と予測。昨年12月時点の予測は4.8%だった。

2月のコアインフレ率は前年同月比4.9%と1年半ぶりの低水準だったが、中銀目標の2.0%を上回っている。

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