阪神連覇へ、OB掛布さん「ファンの声援が選手育てる」 電車に揺られ軽妙トーク 甲子園駅で撮影会も

阪神沿線の思い出などを語る阪神タイガースの元選手掛布雅之さん(左)=阪神電鉄の電車内

 プロ野球阪神タイガースOBで解説者の掛布雅之さん(68)のトークショーが16日、阪神電鉄の電車内であった。事前に申し込んだユニホーム姿のファンら約90人が一緒に乗り込み、1985年の日本一に貢献した「ミスタータイガース」の軽妙な語りを楽しんだ。(池田大介)

 甲子園球場の開場100周年記念とタイガースの連覇を祈願し、阪神電鉄が企画した。100周年記念のラッピング列車を貸し切り、掛布さんの「出発進行」の合図で大阪梅田駅を出発し、甲子園駅を目指した。司会は芸人の代走みつくにさん(49)が務めた。

 掛布さんは50年ぶりに阪神電車に乗ったといい、「下町っぽいイメージがありましたが、だいぶおしゃれになりましたね」と物珍しそうに車内を眺めた。尼崎駅に停車すると、テレビ番組のロケでのエピソードを語りながら「尼崎の人はすごく優しかったですね。僕の認知度は100%でした」と笑いを誘った。武庫川駅が近づくと、入団間もない頃、阪神電鉄の高架下で壁当ての練習をした思い出などを語った。

 甲子園駅のホームで参加者との撮影会を終えた後、甲子園歴史館(兵庫県西宮市甲子園町)に移ってトークショーを再開。昨季、けがなどで出場できなかった他球団の選手がいたと指摘し、「日本一になる時は力もいるが運もいる」。王者として臨む今季は他球団も対策を練ってくるため、「ワンランク上の守り勝つ野球をやることが、連覇の大きなポイント」と分析した。

 掛布さんは「ファンの声援が選手を育てて、連覇につながる。選手として戦うぐらいの気持ちで球場に足を運んでほしい」と呼びかけた。

© 株式会社神戸新聞社