ベトナム、国家主席の辞任承認 最高指導者へ権力集中も

ベトナムのボー・バン・トゥオン氏

 【ハノイ共同】ベトナムで21日、臨時国会が開かれ、辞意を表明していたボー・バン・トゥオン国家主席(53)の職を解く決議案を承認した。国営メディアが伝えた。党内序列2位で、国家元首に当たる国家主席の辞任は2年連続の異例の事態。トゥオン氏はベトナム共産党の規約に違反したとされる。

 最高指導者のグエン・フー・チョン党書記長(79)は、党幹部や政府高官の摘発が続く反腐敗運動を推進、国民の支持を得ている。一方、トゥオン氏は将来の書記長候補と目されており、チョン氏が権力掌握を図っているとの見方も出ている。

 後任を巡っては党最高指導部の政治局員らの昇格や、チョン氏の兼務が取り沙汰される。

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