「今までやったこともなかった」大嶋和也のドリフト挑戦の理由は。開幕に向けての課題は「時間」

 3月15日、GOODRIDE JAPANから2024年のフォーミュラ・ドリフト・ジャパン(FDJ)参戦体制が発表されたが、山中真生、益山航、日比野哲也、チャナッポン・ケードピアム、麻植隆太郎というドライバーたちとともに発表されたのが、現役でスーパーGT GT500クラス、全日本スーパーフォーミュラ選手権に参戦する大嶋和也だ。

 大嶋はラリーストの一家出身ではあるが、他の多くのドライバー同様レーシングカートからフォーミュラに上がってきたキャリアの持ち主であり、フォーミュラ、GT、ツーリングカーまでサーキットレースではクルマを問わず速さをみせてきたが、クルマを“滑らせる”ドリフトで競技に出場したことはない。それがいきなりのFDJ出場決定は大きな驚きとなった。

 すでに大嶋の自身のSNSにはドリフトの練習をする動画なども載っているが、ではこれまでドリフトに興味はあったのだろうか? 大嶋に聞くと「いいえ(笑)」と笑った。今回、ドリフトを始めたのには理由があるのだという。

「最近仲良くしている方がフォーミュラ・ドリフト・ジャパンのチームをやっているのですが、いろいろ話をする中で、ドリフトもスーパーGTやスーパーフォーミュラのように、プロフェッショナルな競技としていろいろなことをやっていきたいと相談を受けていたんです」と大嶋は語った。

「データの取り方など、スポーツとして何かやれることがないか……と話している中で、『GRカローラのベース車両からドリフト車を作ることになったからやってみる?』という話になって」実現したのが、今回のFDJ出場というわけだ。

 とはいえ、これまで「ぜんぜん今までやったこともなかったです」というドリフトだが、それを「やったことがないから」で断らないのも大嶋らしい。「ド素人ですけど、この歳になって最近新しい挑戦もやっていなかったですからね。『自信ないから』と言って逃げても嫌でしたし、やると言ってしまった以上、頑張って練習しています(笑)」と意気込んだ。

「過去イチ忙しいシーズンが始まってしまったので(笑)。なかなか練習の時間も作れないですし、自分のクルマがまだできていないので、開幕戦でシェイクダウンみたいな感じになるかもしれません」

 SNSの動画を観ると、白煙もしっかり上がり角度もついている。ただ大嶋は「パッと見は良いかもしれませんけど、細かいところがまだ」と謙遜した。「トップカテゴリーでちゃんと上位に入るほどのテクニックはないですからね。まだ時間が足りないです」

 今季もROOKIE RacingからスーパーGT、スーパーフォーミュラ、スーパー耐久を戦うことが決まっており、それに加えてのFDJ参戦となるが、果たして大嶋はドリフトでどんな活躍をみせてくれるだろうか……?

大嶋和也が駆るGRカローラ

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