【子育て】子どもの「お小遣い」何歳からいくら渡す?賢い管理方法は?パパ・ママに聞いた!

子どもへのお小遣いの金額に悩む家庭は多いものです。

各家庭の考え方や経済状況が見えてしまうこともあり、なかなか周囲に「いくら渡しているの?」と聞きづらいため、他の家庭がどうしているのかがわからないこともその悩みに拍車をかけます。

そこで今回は、世の家庭が子どもにどれだけのお小遣いを渡しているのか? どう渡してどう管理しているのか? を、実際にパパ・ママたちにリサーチしました。

【年齢別】お小遣いの平均額はいくら?

家庭により、子どもに渡すお小遣いの金額はさまざまです。そこでまずは、世の中の平均を知りたいですよね。

株式会社KG情報が運営する「ママソレ」のアンケート調査によると、小学校1〜2年生の平均額は966円、小学校3,4年生は1,121円、小学校5,6年生は1,653円だそう。

子どもへのお小遣いの渡し方は「月額制」が最も多く、38.7%の家庭が一定の決まった期間用に決まった金額を渡すという方法をとっています。ついで、必要なタイミングで都度渡す方式が33.9%、お手伝いや成績に応じて渡す報酬制が23.1%と続きます。

金額はもちろん、子どもへの渡し方に家庭の方針が大きく反映されているように見えますね。

子どもにいくら渡している? リアルなお小遣い事情

それでは実際に、それぞれの家庭で、子どもへのお小遣いの金額や渡し方をどうしているのかを見てみましょう。

金額に対する理由なども伺いました。

小学校1〜2年生の都度渡しが多い理由

筆者がリサーチしたところ、小学校低学年時は月額制よりも、必要な時に都度渡すという方法をとっている家庭が多い印象でした。

小学校低学年時はまだまだ親と行動することが多く、子どもがひとりでいるときに使うためのお金を渡す必要がないから、というのがその理由のようです。

「娘が小学校1年生の頃は、放課後もずっと学童保育でお世話になっていて、ひとりで友達の家に遊びにいくということもなかったので、お小遣いは渡していませんでした。お菓子などを買うにもいつも家族と一緒にスーパーに行くときだけでしたし。

2年生の終わり頃から学童に行かずにクラスの子たちと遊ぶようになったので、そのときは都度100〜200円を渡していました。『みんなでお菓子を買う』と約束してきた時だけで、毎回ではないですね。

月に渡しているお金は合計で500円前後だと思います」(MR/34歳)

小学校低学年のうちは、まだ友達同士でお金を使った遊びをしたり、お金が必ず必要な場所に遊びに行ったりすることも少ない年齢です。都度渡す形式のほうが金額が大きくならない場合も多いようです。

小学校入学を機に月額制を導入しようとしたけれど結局やめた、というママからは納得してしまうある理由が聞かれました。

「息子が小学校1年生になったことをきっかけに月額のお小遣いを始めてみたのですが、まだ早かったように思います。お小遣いの意味をあまり理解していないんですよね……。欲しいものもないのに、お金を渡されたらそれを使うことが目的のようになっていました。

渡さないなら渡さないで不満を言ってくるわけでもないので、本人がちゃんと『お金が欲しい』と思うまでお小遣いはあげないことにしました」(専業主婦/35歳)

小学校3〜4年生で渡し方に変化が出る

子どもの行動範囲が広がり、子どものほうから「お小遣いが欲しい」と交渉してくることが多くなるのがこの年齢。

塾や習い事にひとりで出かけることも増えるため、都度手渡しの煩わしさを避けるために月額制にする家庭も増える印象です。

「我が家は交通系ICカードに1ヶ月分のお小遣いをチャージするようにしています。週2回の塾への交通費が2,000円弱かかるので、その交通費を含めて毎月3,500円チャージして、コンビニなどでの買い物もそのカードを使わせています。

最初は交通費含めて3,000円にしていたのですが、毎回、塾の帰りに友達とお菓子を買って食べながらワイワイ帰ってくるのが楽しいようで……足りないと言われてしまって。

人に奢ったり無駄遣いしたりしている様子もないし、勉強を頑張っているので大目に見ています」(金融関係/40歳)

このように、親なしの行動が多い子は月額制になることが多いようです。

また、ICカードにお小遣いをチャージする際にポイントとなるのは、「残高を毎回確認させること」だそう。そうすることで、あといくら使えるのか、今日はいくら使ったのかを本人も家族も把握しやすくなります。これがなかなかできない、という理由から現金で渡す方法に戻したという家庭もありましたよ。

中には「親がスマホで使用履歴が見られるプリペイドカードを渡している」と、渡す金額やその方法だけでなく、渡した後の“見える化”に重点を置いている家庭もありました。

「普段使うお小遣いは月額制にして、そのお小遣いで足りない場合は都度渡すようにしています。

ただ、『使いすぎて足りなくなった』という理由でお小遣いの都度渡しを要求するなどはNG。友達と夏祭りに行くとか、そういうイレギュラーな予定の場合に都度渡しをするイメージです」(ピアノ講師/38歳)

このように、基本的には月額制だけれど、何か特別な予定がある場合はどの都度渡すという家庭もあります。この場合、普段の月額制のお小遣いは1,000円未満と少し低めに設定することが多いようです。

小学校5〜6年生はお小遣いを使う範囲が増える?

小学校の高学年になると、友達と遊ぶときにお菓子を買うなどの日常の少額な出費だけでなく、好きな芸能人のグッズや漫画など、これまでよりも少し出費額が大きくなるものもお小遣いの範囲でやりくりして欲しいと考える親が増えてくるようです。

「我が家は小学校高学年になったタイミングでお小遣いを2,000円に増額しました。それまで1,000円だったので、2倍ですね。

というのも、それまでは欲しいものがある場合は親に言って買ってもらうというルールだったのですが、その都度渡しがそこそこの金額になってしまって……。ある程度の金額を渡して、欲しいものを買う場合のお金の管理も自分でやってもらうことにしました。

苦しい月もあるようですが、そういうときは気まぐれにお手伝いをして少しだけ増額して……と、頭を使ってなんとかやっているようです」(出版社勤務/42歳)

逆に、高学年になったら使うお金が減って、お小遣いの形態を変えたという家庭もあります。

「中学受験をする子が多い地域で、息子は地元の公立中学校に行くことを選びました。そうすると、放課後に遊べる子が極端に少なくなってしまい、親がいないところでお金を使う機会が減ったようで。

『お母さんといるときしか買い物しないから、欲しいものがあったら言うから』と、自分から都度渡しを希望したので、今は月額で渡していません」(医療事務/41歳)

高学年は子ども自身がやっていることや家庭環境によって、周囲とリズムが変わってくる時期でもあります。親といるときにしかお金を使わない、という生活に戻ってしまうこともあるのですね。

中学生のお小遣いは環境に依存する?

お手伝いなどをすることでお小遣いをもらったり、金額をアップさせたりという報酬制は、小学生を対象に行うイメージがありますが、中学生になってからも有効な場合があるようです。

「これまでお小遣いは月額制にしていたのですが、息子が中学生になってからはそれに加えて報酬制も取り入れています。

というのも、息子はテスト前などでもまったくと言っていいほど勉強をしなかったので……勉強させるためにお小遣いをエサにした感じですね……(笑)

成績を条件にするのではなく、勉強量に応じてなので金額アップの幅はそう大きく設定していません。現在は3,500円です」(薬剤師/41歳)

お小遣いの金額をどうするか、どの渡し方が良いか、という観点ではなく「勉強してもらうためにどうするか」を考えたときに、お小遣いを利用するということなのですね。

そして中学生になると、環境によって子どもが感じる「必要なお小遣いの金額」にも個人差が生じてきます。

「我が家は月額制ではなくお小遣いを都度渡すようにしているのですが、おそらく月15,000円以上渡していますね。

私立の女子校で、周囲の家庭がお金持ちが多く、毎月のように友達同士で色々な場所に出かけようとするのでお金がかかります……。

渡しすぎかな? とも思いますが、自分だけが遊びに行けないとなるのもかわいそうだし、親に隠れてお金を得るようなことをされても嫌なので」(広告業/40歳)

お小遣いの金額を決めるとき、「みんなはどれだけあげているのかな?」という部分は重要なポイントになりますが、これが環境によっては想定以上の金額になることもあります。

特に中学校や高校からは、周囲の経済状況に左右されることもあります。

無理に周囲に合わせる必要はありませんが、ついつい子どもが不自由を感じないようにと考えてしまうのが親心ですね。

お小遣いの金額や渡し方、管理方法の違いは、年齢もさることながら子どもの性格も関係しているようですね。

月額で渡すのが良い、金額はいくらまでが適正、というものはありません。

我が子にとってどの方法が一番合っているのか、お小遣いで賄う範囲はどこまでにするか、などを加味して決めてみましょう。方法が合わなければ、渡し方や金額などを変更して、一番やりやすいものを見つけてみてくださいね。

(ハピママ*/ 高橋 マミ)

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