米議会、1.2兆ドル規模の予算案発表 政府閉鎖回避目指す 

[ワシントン 21日 ロイター] - 米議会指導部は21日、2024会計年度(23年10月─24年9月)予算で国防や国土安全保障などの分野に1兆2000億ドル規模を支出する超党派の予算案を発表した。

政府機関が一部閉鎖される事態の回避を目指し、1兆6600億ドル規模の歳出の約3分の2を占める6つの法案に関して共和党が多数派を占める下院が22日に採決する予定。民主党が多数派の上院は数時間後に可決する見通し。

上院で交渉の責任者を務める民主党のパティ・マレー議員と共和党のスーザン・コリンズ議員は「最終的な6法案は超党派かつ両院の譲歩の産物だ」とした上で、「これらの法案は米国の人々に投資し、より強力な経済を構築し、地域社会の安全を維持するのを助け、国家安全保障と国際的なリーダーシップを強化する」とコメントした。

上院民主党のチャック・シューマー院内総務は、上院の民主・共和両党が協力すれば政府機関閉鎖を回避できると「希望を持っている」と述べた。

米議会予算局は米国の赤字と債務が今後30年間で大幅に拡大すると警告。公的債務の対国内総生産(GDP)比は現在約99%なのが、54年までに166%へ高まる可能性があると予測している。

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