違法賭博業者への送金で大谷翔平「選手生命の危機になる可能性も」、ホリエモンが解説。水原一平通訳のギャンブル借金補填「脇が甘かった」

「大谷選手もちょっと危ないのではないのかという説も出ています」

アメリカ・メジャーリーグベースボール(MLB)のロサンゼルス・ドジャースは3月21日、韓国遠征中に大谷翔平の通訳である水原一平氏を解雇したと発表した。違法とされるブックメーカーで、多額のオンライン賭博をしていたことが明らかになったため。

アメリカメディア『ESPN』によると、大谷の銀行口座から最低でも450万ドル(約6億8000万円)がブックメーカーに送金されていた。水原氏のギャンブルで背負った借金返済のためだったが、大谷の口座から直接支払われていた。カリフォルニア州ではオンライン賭博は違法だが、同メーカーはその事実を知りながら運営していた違法なブックメーカーであったという。

ホリエモンこと実業家の堀江貴文氏は3月21日、自身のユーチューブチャンネル「ホリエモンチャンネル」で、この件について解説。「大谷選手もちょっと危ないのではないのかという説も出ています」と、このブックメーカーに直接送金していたことが法に触れる可能性を指摘している。

「大谷選手の口座から6億8000万円が、違法なギャンブル業者に支払われていた。それは間違いないということです。水原一平さんはカリフォルニア州でスポーツベッティングが違法だと知らなかったと主張しているようです」

しかし、いずれにせよ「違法なギャンブル業者で賭博すること自体、違法行為になる可能性が高いです」と指摘。水原氏が有罪になる可能性は高く、金額も多いため禁固刑が言い渡される可能性もあり得るそうだ。

そして、大谷は結果的に、カリフォルニア州では違法だと認知しながら賭博行為をしていた「ある意味では反社(組織)」に自身の口座から送金していたことになる。堀江氏は「ここからは想像ですが」としたうえで、水原氏がギャンブルの深みにはまっているのを、大谷も知っていて、本人にお金を渡すと再び使い込んでしまうため、直接、その業者に支払っていたのではないか――と推察する話も出ていると触れた。

何より客観的には、大谷が違法業者に資金を送金していたことになり得る。そのため堀江氏は「マネーロンダリングや様々な法律に触れる可能性は、結構ある」と説明した。

そういった状況が明るみになってきており、ドジャースと大谷サイドは、水原氏の借金の内情までは一切知らなかったとして、自身が「大規模な横領」の被害に遭ったと、逆に被害者であると訴えていると見られる。

堀江氏は「大谷さん自体が悪いことはしていないと思います。ただ肩代わりとはいえお金の送金に関わっているのは、非常に問題です。球団側に言わず、内密に済ませようとした点も非常に問題になってくる可能性があります。アメリカではスキャンダルとして、センセーショナルに報じられているようです」と、10年間100億円の大型契約が注目を集めただけに、雲行きが一気に怪しくなっている。

堀江氏は“最悪のシナリオ”にも言及する。

「選手生命の危機になる可能性も出てきています。本人が悪いと思ってやっているわけではないから、非常に残念な話でもあり、そういう人(水原氏)を身内で起用してしまった脇の甘さもあると思います。人をあまり信用しすぎない。そういったことを覚えるのも大事だと思います」

そのように大谷にも何かしらのペナルティが与えられる可能性は否めず、それがどの程度になるかは、現段階では分からないという。

「大谷翔平さんが立派な人だとはよく分かりますが、そうして注目されていると、悪の手と言いますか、悪いことを考える人も寄ってきます。今後は注意してほしいと思います。大谷選手にとって良い方向に進んでほしいですが、最悪の場合、訴追されてしまう可能性はゼロではありません」

堀江氏はそのように違法性の高いブックメーカーと”関与”してしまったことの問題を指摘している。

今回捜査当局が捜査を進める過程で、ブックメーカーであるマシュー・ボウヤー氏の関与が明らかになった。そして昨年9月と10月、50万ドル(約7500万円)ずつが送金されていたところに、「Shohei Ohtani」の名前があったそうだ。スポーツ賭博は40州では合法だが、カリフォルニア州では禁止されている。

国際・関連記事>>【サッカー日本代表】田嶋会長の一問一答:3/26平壌の試合中止決定、日本開催の可能性探る

ボウヤー氏と水原氏は直接やり取りをしていて、2021年から2022年まで、サッカー国際試合、NBA、NBLなどに賭けていた。連邦捜査局が今年1月、ボウヤー氏の捜査を進めたなか大谷の名前があったため、こうして明るみになった。

© SAKANOWA株式会社