「元気な声を毎日聞けて楽しませてもらった」日常から消える子どもの声【なくなる学校の音③】静岡・島田市

シリーズでお伝えしている「なくなる学校の音」。子どもが少なくなり、静岡県内でも多くの学び舎がその役目を終える中、約150年の歴史をもつ島田市の伊太小学校も3月で閉校します。閉校によって地域からなくなる「音」を人々の思いとともにお伝えします。3回目のテーマは「日常から消える子どもの声」です。

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<登校する児童>
「高森さんおはようございます」
<高森孝子さん(76)>
「おはよう」

毎朝、この場所で子どもたちを見送る高森孝子さんです。

<児童>
「ありがとうございました」
<高森孝子さん(76)>
「(来月以降)ここを通る小学生は数人しかいない。奥の(地域の)子たちはみんなバスで行くようになりますからね」

高森さんの家は学校の目の前です。

<高森孝子さん(76)>
「嫁にきて、ここ(学校の隣)に住むようになりました。昭和44年に結婚したから、54、55年。上の段のここにいるのが私。昔は1クラスで53人いました。いっぱいでした教室。50数人入ると」

子どもの数は減りましたが毎日、学校から色々な音が聞こえてきます。

<高森孝子さん(76)>
「元気な声を毎日聞けて、私が楽しませてもらった」

<下校する児童>
「高森さん、こんにちは」

4月からは子どもたちと話す機会も少なくなります。

<高森孝子さん(76)>
「おかえり」
<下校する児童>
「ただいま。散歩してたんですか?元気にやってください」
「高森さんさようなら」
<高森孝子さん(76)>
「気をつけてね」

<伊太小学校4年生>
「ありがとう」「ありがとう」

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