【西原】西原町立西原東中学校3年生の志良堂優芽さん(15)と同町小那覇に住む東盛昭さん(69)は2月28日、民家に侵入しようとしたハブを協力して退治したとして、公益社団法人「小さな親切運動本部」から「小さな親切」実行章が贈られた。(玉那覇隆子通信員)
志良堂さんは昨年11月24日、登校中に小那覇児童公園から東盛さんの家の敷地内に入ろうとする体長約1メートルのハブを目撃。車庫にいた東盛さんに「ハブがいる」と叫んで伝えた。
東盛さんは志良堂さんに「どこに行くか見張っていて」と伝え、家からハブ退治のための棒を持ってきた。志良堂さんが「まだ車庫にいるよ」と指さして知らせ、東盛さんはハブをたたいて退治。「あなたが教えてくれて良かった。家に入ってきたら大変なことになっていたさ」と感謝を伝えた。
東盛さんが職場でこの話をしたところ、同僚が「これは『小さな親切』実行章だ」と、同運動本部事務局に連絡した。
2人は毎朝「おはよう」とあいさつする間柄だったが、互いに名前を知らなかった。東盛さんは1月21日にあった小那覇自治会の新年行事で、「あの時の中学生だ」と本人を見つけて改めて礼を述べた。
志良堂さんは「ハブを見つけてびっくりした。東盛さんの家に入ろうとしたので、やばいと思って伝えた」と振り返った。
「小さな親切」運動は1963年にスタート。身近にいるまちの親切な人に実行章を贈り、地域に心の輪を広げている。
同運動本部会員の仲村正樹さんは「近くには児童公園があり、住宅も多い。2人の勇気ある行動に感謝したい」とたたえた。
(写図説明)2人が退治した体長約1メートルのハブ