150年の歴史に幕 北谷小で閉校式 4月 高城小と統合、久米小に

小椋教育長に校旗を返還する山本校長(左)

 児童数減少を受けて本年度末で廃校となる倉吉市の北谷小で17日、閉校式があり、150年の歴史に幕が下ろされた。同校は高城小と統合し、4月から「久米小」として新たなスタートを切る。

 閉校式には、今春卒業した6年生や在校生、地域住民ら100人超が出席。出席者が見守る中、山本敦校長が小椋博幸教育長に校旗を返還した。山本校長は、素直で伸びやかな心を表す同校校訓「すっぱだか どろんこ」の精神に触れ「誇りを持ち、新しい学校で成長することを願う」と児童らに語りかけた。

 児童代表の上野祐介君(11)=5年=が、子どもたちを見守り続けてきた家族や地域住民、同校の象徴であるヒマラヤ杉に感謝し「北谷小学校ありがとう。いつまでも忘れません」とあいさつ。全員で校歌を斉唱し、学びやに別れを告げた。

 式典後、地域住民らによるお別れ会があり、開放された校舎で卒業生などが教室や、廊下に掲示された写真を眺めて思い出に浸った。2年の清水啓太君(8)は「学校がなくなるのはさびしいけど、新しい学校で友達をつくるのが楽しみ」と前を向いた。

 同校は1873(明治6)年、校区内の神社宮司宅を間借りし「福富学校」として開校。本年度が創立150周年の節目の年だった。

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