手術から2週間のサインツ「十分回復したと思うが、実際にF1のGフォースを感じるまでは分からない部分もある」

 F1オーストラリアGPの週末を前にしたメルボルンで、多数のドライバーやチーム代表たちがカルロス・サインツの健康状態について尋ねるためにフェラーリを訪れる姿が見られた。サインツは、前戦サウジアラビアGPの週末、急きょ虫垂炎の手術を受けることになり、予選と決勝を欠場せざるを得なかった。

 サインツは自分の状態についての問いに対して、「一日ごとに、どんどん良くなってきている。24時間ごとに状況が大幅に良くなるんだ」と答えた。

「最初の1週間は厳しかった。回復のためにベッドで過ごさなければならなかったんだ。そういうときは、物事を少し暗くとらえてしまう。でも2週目には、回復のスピードが加速して、かなり良くなってきた。明日、マシンに乗って、しっかり走れる自信はあるよ」

「自宅に戻ってから、このレースに備えて強力な回復計画を立てた。明日、実際にマシンに乗ってみて、どう感じるかを確認する。でも今のところポジティブに感じている」

2024年F1第3戦オーストラリアGP カルロス・サインツ(フェラーリ)

 わずか2週間前に手術を受けたことを考えれば、第3戦のプラクティスに回復が間に合わなくてもおかしくはなかったとサインツは言い、オーストラリアに来ることを可能した医学の進歩を称賛した。

「まず第一に、僕がここにいることができるのは、過去20年から30年の医学の進歩のおかげだ。僕の父も以前手術を受けた。皆さんの中にも30年から40年前に手術を受けた人がいるかもしれない。そのころは、手術で腹部を切開していたけれど、今は小さな穴を3つ開けるだけで、腹腔鏡手術をする。それによって、以前よりも2倍から3倍のスピードで回復するんだ」

「手術の後、ドクターからは、マシンに戻るまで14日間というのはタイトだが、可能だ、と言われた」

 サインツは、昨年、虫垂炎でイタリアGPを欠場したアレクサンダー・アルボンから経験談を聞くことができたと明かした。

2024年F1第3戦オーストラリアGP カルロス・サインツ(フェラーリ)のもとを訪れたアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)

「今回の件では、アレックス・アルボンから大きなサポートを受けた。彼も同じようなプロセスを経た経験を持っているからね」

「彼の方が手術のタイミングが早くて、(復帰戦までの期間が)僕より数日多かった。彼に話を聞いたところ、『最初は変な感じがするけれど、そのうち慣れる。それが普通なんだ』と言っていた」

「様子を見ていこう。今問題なのは、(実際にマシンに乗った時にどうなのか)分からないということだ。実際にF1カーに乗って、走行中の負荷を感じるまでは、分かりようがない。確かなのは、今日は昨日よりはるかに良いコンディションだということだ。そして昨日は2日前よりもずっと良くなっていた。これまでの進歩には勇気づけられるし、前向きに考えることができる。あとは実際にどう感じるかを確認するだけだ」

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