開校!埼玉に1校目 誰でも自由に入れる「学校」誕生、閉校した中学校校舎に 再利用される廃校にぎわい復活 開校式の会場に飲食、物販、ワークショップなど多数出店 注目されるプロジェクト、どんな校内

プログラミング体験会に参加する子どもたち=17日午前、小鹿野町般若の長若集学校

 2016年に閉校した旧長若中学校(埼玉県小鹿野町般若)の校舎を活用した地域交流施設「長若集学校」が17日にグランドオープンした。校内は、パソコン相談室や集会所、賃貸教室などがあり、誰でも自由に立ち入ることできる。同日に行われた開校式の会場には、飲食、物販、ワークショップなどが多数出店。長い間、静まり返っていた校舎に、子どもたちのにぎやかな声が戻ってきた。

 ITコンサルティング事業を展開する一般社団法人おかえり集学校(さいたま市)は、廃校の再利用を通じてITの普及と地域活性化を目指す「おかえり集学校プロジェクト」を推進。長若集学校は、同プロジェクト13校目の集学校で、県内では1校目に当たる。

 旧長若中の校舎は鉄筋コンクリート2階建て、延べ床面積約1643平方メートル。現在は、パソコンやスマートフォンを持ち込んで使い方を学べる「今日室」、イベントや集会所など多目的に利用できる「わカフェ」、空き教室を職場として活用できる「職in室」が完備。今後も地域発展に寄与する空間を広げていく。

 開校式で森真太郎町長は「空き公共施設の有効活用は、自治体経営の重要課題の一つで、役場の力だけでの解決は難しい。今回の取り組みが県のモデルになるように盛り上げていきたい」と話していた。

 長若集学校の開校日は火~土曜、時間は午前9時~午後6時。西武秩父駅から車で約20分。

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