館鼻岸壁朝市に海鮮丼登場 「のっけ丼」スタイルのキッチンカー、営業スタート 青森・八戸市

館鼻岸壁朝市に登場した海鮮丼キッチンカー=17日
海鮮丼の販売コーナーと馬渡代表=17日

 青森県八戸市新湊の館鼻岸壁朝市に出店している同市の水産加工品製造販売業「馬渡商店」は、海鮮丼を移動販売できるキッチンカーの営業許可を取得し、17日開幕の同朝市で運用を始めた。馬渡俊一代表(56)によると、生ものを扱うキッチンカーは衛生基準が厳しく「県内初では」という。初日から繁盛し、新たな目玉になると同朝市の運営団体も期待している。

 キッチンカーは車でけん引するトレーラー型。車内にはシンクやタンクなどの水回り、エアコンや換気扇、瞬間湯沸かし器などが効率良く配置されている。ご飯と好みの刺し身などを購入し、オリジナルの海鮮丼を作る「のっけ丼」スタイルで提供する。

 馬渡代表によると、館鼻岸壁朝市を運営する湊日曜朝市会(慶長春樹理事長)から「朝市で海鮮丼を食べたい-と県外客からの要望が多い」との相談を受け、八戸市保健所と協議を始めた。コロナ禍でキッチンカーの制作が長引くなどトラブルもあったが、約3年がかりで完成し、同保健所の営業許可も得た。

 営業初日の17日は海鮮丼を買い求める客が途絶えなかった。馬渡さんは「初日とすれば出来過ぎ。それだけ需要があったのだろう」と話し、「制作や許可に時間がかかったが、何とかやりたかった。朝市全体の宣伝になり、集客につながれば」と期待した。同朝市以外のイベントなどに出向く計画もあるという。

 慶長理事長は「これまで朝市には海鮮丼を提供できる店がなかったが、ようやく実現できて良かった」と歓迎した。

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