2024年の青森県内寄港第1号となるクルーズ船が21日、青森市の青森港に到着した。乗客の多くが同港近くの市街地や県内各地の観光名所に繰り出した。
寄港したのは、米クルーズ船会社が運航する「アザマラ・ジャーニー」(3万277トン、全長181メートル、乗客定員690人)。青森港への寄港は初めてで、午前9時前、船体が同港新中央埠頭(ふとう)に接岸。市職員ら地元関係者が大漁旗を振ったり、ねぶたばやしを披露したりして出迎えた。
港内で開かれた歓迎セレモニーでは西秀記市長がクレシミール・コロナ船長に記念品を手渡し、「ねぶたの家ワ・ラッセ」(同市)などの観光施設を紹介。乗客たちは下船後、バスに乗り込み弘前市や黒石市の観光地へ向かったほか、青森市内の散策を楽しむ姿が見られた。
オーストラリアから訪れた男性(65)はガイドマップを見ながら、「青森を観光するのは初めてなので、食と歴史を楽しみたい」と話していた。
同船は19日に東京を出港。青森県を21日夜に出発した後は秋田県、新潟県、韓国の釜山などを経由して、4月2日に東京に戻る。
県港湾空港課によると、24年の県内寄港予定は青森港39回、八戸港3回の計42回で、23年の計39回を上回り過去最多となる見通し。乗客の観光周遊や飲食、土産購入など経済効果の拡大が期待される。