青森県内の2023年大麻摘発者、過去最多46人 20代以下が急増

 全国的に大麻のまん延が深刻化する中、青森県でも2023年、大麻取締法違反による摘発が49件、46人に上り、統計が残る1993年以降で過去最多となった。46人のうち20代以下は30人で全体の6割以上を占めた。

 県警によると、23年の摘発者を年齢別に見ると、高校生を含む10代が12人、20代18人、30代6人、40代10人だった。過去10年間の摘発者数は、14~19年は10人台だったが、20年以降、30人前後に急増した。中でも20代以下の摘発は近年増加しており、19年の3人から20年は9人、21年は10人、22年は14人。青山孝浩刑事部長は「若年層の増加が全体の(摘発者数)増加につながっていると考えられる」と認める。

 県警は交流サイト(SNS)で売買できる手軽さや、友人に誘われるなどして安易に手を出していることが増加の背景とみている。

 22年に大麻取締法違反で摘発された900人超を対象にした警察庁の調査では、大麻の危険性の認識について「全くない」「あまりない」と答えたのが、合わせて79.5%に上った。青山部長はこのデータに触れ、「若年層に大麻の危険性について正しい認識を持たせることが必要」とし、学校での薬物乱用防止教育に力を入れていく方針を示した。

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