中国が独自開発した初の水素エネルギー列車、時速160キロの試験走行に成功―香港メディア

21日、香港メディア・香港01は、中国が独自開発した初めての水素エネルギー市域列車が最高速度試験運転に成功したと報じた。写真は水素エネルギー列車。

2024年3月21日、香港メディア・香港01は、中国が独自開発した初めての水素エネルギー市域列車が最高速度試験運転に成功したと報じた。

記事は、中国中車長春軌道客車が独自に研究開発した、中国初の水素エネルギー市域列車が吉林省長春市で試験運転を行い、時速160キロの全負荷運行に成功するとともに、全システム、全シーン、多階層の性能検証を実現したと紹介した。

そして、化石燃料エネルギーや架線網から得る電力エネルギーを動力とする従来の列車と異なり、今回の試験車両強力かつ持久力のある水素エネルギー動力システムを搭載、試験データでは列車が1キロ走行する際に消耗するエネルギーが平均5キロワット時であり、車両設計上の各種指標要求を満たし、世界先進レベルに到達したと伝えている。

また、列車が複数のエネルギー貯留・水素エネルギーシステムを分散させたハイブリッドエネルギー供給方式を採用すると同時に、独自開発の水素・電力エネルギー管理プランと制御システムを導入することで、車両全体のハイレベルな統合制御、エネルギー利用効率の大幅な向上を実現したと説明。最大航続可能距離を1000キロに到達させることに成功したと紹介した。

記事はさらに、試験車両が水素エネルギーシステムと各種重要部品の耐久性、高低温、振動、電磁両立性、防火・安全などの試験をクリアし、車両全体のエネルギー消費や航続距離、信頼性、けん引、制動、動力学といった面の検証も実施し、いずれの指標も設計上の基準を満たしたと伝えた。

その上で、今回の試験運転成功について業界関係者からは、中国の軌道交通業界における水素エネルギー技術研究開発のマイルストーン的トピックとの見方も出ていることを伝えた。(翻訳・編集/川尻)

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