“ギャンブル依存”はアルコールより危険? かつて依存に苦しんだアーセナルOBが警鐘を鳴らす「我々はこの中毒を軽視している」

写真:現在、野球界でも“ギャンブル依存”が注目されているが…… ©Getty Images

元イングランド代表でアーセナルやアストンヴィラなどで活躍したポール・マーソン氏が、ギャンブル依存について言及した。

イギリスメディア『BBC』によると、マーソン氏は自身もかつてギャンブル依存に苦しんでいたことに触れたうえで、次のように警鐘を鳴らした。

「我々は、ニューカッスルのサンドロ・トナーリやブレントフォードのアイヴァン・トニーが出場停止になったことで、そのこと(ギャンブル依存)を目の当たりにした。私の考えでは、中毒者を10カ月も出場停止にさせることで、フットボールの荒廃を生んでいると思う。彼らは助けが必要なのであって、10カ月もの出場停止が助けになるとは思えないんだ」

「我々はこの中毒を軽視している。『自分の意志でどうにかしろ』と言うのではなく、敬意を示す必要があるんだ。出場停止のルールを作った人たちには『今度下痢になった時、それを自分の意志で止めてみろ』と言いたいね」

現在、野球界ではドジャースの大谷翔平選手の通訳を務めていた水原一平氏が違法賭博に関与したとして球団から解雇され、大きな騒動となっている。アメリカメディア『FOXスポーツ』のアナリストであるベン・バーランダー氏は、自身のX(旧ツイッター)で「水原氏はすべて自分の過ちを認め、『私はギャンブル依存症だ』と告白した」と伝えている。

スポーツ界にまん延するギャンブル依存の闇――。その恐ろしさを身をもって知っているマーソン氏は「ギャンブル依存はアルコール依存よりも大きな問題」と主張している。

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