デヴィッド・ボウイ、未発表音源29曲も収録した5CD+Blu-rayの6枚組ボックスセットリリース

デヴィッド・ボウイが、5枚組CDとBlu-rayの6枚のディスクからなるボックスセット『ROCK ‘N’ ROLL STAR!』を、Parlophone Recordsより6月14日にリリースする。

デヴィッド・ボウイは1971年2月、新たな表現方法として架空のキャラクター“ジギー・スターダスト”を創造し、翌1972年に『THE RISE AND FALL OF ZIGGY STARDUST AND THE SPIDERS FROM MARS』を発表。今作は、“ジギー・スターダスト”というペルソナの歴史を、多数の未発表音源を含む貴重な音源の数々で紐解いていくような作品になっているという。また、輸入盤国内仕様での日本盤リリースも予定しており、日本盤の発売情報は後日発表の予定だ。

初期のソングライティング時のデモ音源や、当時デヴィッドが活動していたバンド The Arnold Cornsの音源、ボウイが当時住んでいたハドン・ホールでのリハーサル音源を収録。加えて、英国ラジオ局 BBCでのセッション音源やシングルエディット、ライブパフォーマンスといった音源、オリジナルアルバムでプロデュースを担当していたケン・スコットが新たにミックスを施したオリジナルアルバムレコーディングセッション時のアウトテイクや別バージョン音源など、29曲の未発表音源を含む多数の楽曲を収める。

未発表音源の中には、「Lady Stardust」「Shadow Man」の未発表バージョン、ザ・フーの「I Can’t Explain」のアップテンポテイクなども。なお、「I Can’t Explain」のカバーは、その後テンポを遅くしたバージョンでレコーディングが行われており、その音源はアルバム『PIN-UPS』に収録された。

音源のみを収録したBlu-rayディスクには、オリジナルのアルバム『ZIGGY STARDUST』の2012年リマスター音源を96kHz/24bit PCMステレオで収録。そのほか、2003年のミックスをDTS-HD Master Audio 5.1音源や、シングルやアウトテイク、オルタナティブバージョン楽曲の96kHz/24bit PCMステレオ音源などで収録している。

また、Blu-rayディスクには、1971年12月15日のトライデントスタジオテープに残されていたアルバム『ZIGGY STARDUST』の貴重な初期バージョン音源も収録。『WAITING IN THE SKY(BEFORE THE STARMAN CAME TO EARTH)』と名付けられたこの作品は、同アルバムの創作過程における初期の作品で、最終的なアルバムとは違う曲順に。また、最終的にアルバムから外されることとなった4曲も収録されている。楽曲集は、2024年のレコードストアデイ対象商品として単体のアナログ盤で限定リリースされることも決定した。

さらに、今作には2冊の本も同梱。1つ目は、詳細なライナーノーツやメモラビリア、当時のレビューや雑誌の記事、最新のプロダクションメモ、ケン・スコットやマーク・カー・プリチェット、当時ボウイの熱心な支持者だったアニャ・ウィルソンの最新インタビューを収録。加えて、バリー・ウェンツェルやマイケル・プットランド、ミック・ロックや鋤田正義、アレック・バーンによる写真の数々を掲載した112ページのハードカバーブックも。さらに、もう1つは、ジギー・スターダスト期のデヴィッド・ボウイが書き残していたアイデアやイメージの断片などを記した直筆のノートを復刻した36ページのブックレットとなっている。

なお、Disc5に収録されているオルタネイトテイクやミックス音源のみをまとめた1枚のアナログ盤も、ボックスセットと同時発売されることが決定している。

また、今作にも収録されている「Ziggy Stardust (demo)」が現在公開中。デヴィッド・ボウイのボーカルとアコースティックギターのみで構成されるこのデモ音源は、1971年3月に当時彼の自宅であったベッケナムにあるハドン・ホールでレコーディングされていたものだという。

(文=リアルサウンド編集部)

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