花粉症の症状を抑えるには?知っておきたい3つの方法

冬の寒さが和らぎ、だんだん暖かくなる春。過ごしやすい季節なので、積極的に外出したり洗濯物を外に干したりしたいものの、花粉が気になる人も多いのではないでしょうか。

そこで、今回は花粉症のメカニズムと対策をご紹介します。

日本人の約4割は花粉症を有するといわれており、患者数は年々増加傾向にあります。(※1)花粉に対するセルフケアを知って、つらい鼻づまりや目のかゆみを少しでも軽減しましょう。

2024年の花粉予想

春の花粉といえば、代表的なのはスギ花粉とヒノキ花粉で、2024年の飛散量は例年よりやや多いと予想されています。

また、今年は暖冬に加えて季節外れの暖かさが影響し、多くの場所で飛散開始が例年より早くなりました。2月中旬までに九州から関東と、東北の一部でスギ花粉の飛散が始まり、3月上旬〜中旬に多くの場所で飛散量がピークに達する見込みです。

また、ヒノキ花粉は3月下旬〜4月上旬に飛散量がピークになるでしょう。(※2)(※3)

花粉症とうまく付き合うには

花粉症とは、簡単にいうと「花粉に対するアレルギー」で、季節性アレルギー性鼻炎ともいわれています。では、花粉症はなぜ起こるのでしょうか?

からだの中に花粉が入ると、体内に異物が入ったとして花粉に対する抗体が作られます。何度も花粉が体内に侵入し、免疫反応が過剰になってしまうと、くしゃみや鼻水、目のかゆみといったアレルギー症状が出るようになります。これが花粉症です。

この花粉症の予防・症状軽減策としては「外出時のマスクやメガネの着用」「抗ヒスタミン薬や点眼薬の服用」「花粉を室内に持ち込まない」などがありますが、それ以外に下記のような方法もあります。(※4)

1.ストレッチ

自律神経である交感神経を刺激して、血行をよくすることで花粉症による鼻づまりが解消されやすくなります。

両手を背中の後ろで組んで腕を伸ばし、肩甲骨同士をグッと寄せ合いましょう。可能であれば上半身を少し前に倒し、20〜30秒程度キープしてください。

2.ツボ押し

花粉症対策にはツボ押しもおすすめです。

鼻のふくらみ、鼻翼の左右横に位置する「迎香(げいこう)」を人差し指、中指、薬指などの押しやすい指で、じんわり押しながら少し円を描くように20回程度刺激しましょう。(※5)

3.ワセリンを塗る

ワセリンが花粉症対策に効果的と聞いても、いまいちピンとこないかもしれませんが、目や鼻の周りに塗ると粘膜に花粉が入りづらく、症状が緩和できるといわれています。

鼻であれば、鼻腔の内側のキワの部分に綿棒で転がすようにワセリンを塗りこむといいですよ。(※6)

花粉症には漢方も選択肢のひとつ

これまでご紹介した花粉症対策に加えて、漢方薬の服用もおすすめです。漢方薬は鼻水などの症状の回復だけでなく、花粉症を体質から根本的に改善するアプローチができます。

また、眠くなるような副作用もないため、忙しい毎日にも取り入れやすいのがメリットのひとつです。

花粉症には下記のような働きのある漢方薬を選びましょう。

・鼻水やくしゃみなどの症状を抑える
・からだを温める
・水分の循環をよくする
・炎症を和らげる
・消化・吸収機能をよくして抵抗力を高める

花粉症におすすめの漢方薬

小青竜湯(しょうせいりゅうとう)

冷えた鼻粘膜を温め、水分代謝を促すことにより、うすい水様の鼻水や鼻づまりなどの症状を抑える漢方薬です。かぜやアレルギー性鼻炎、花粉症にもよく使われます。(※7)

葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)

鼻粘膜にこもった熱をさますことで、鼻の通りをよくして鼻水や鼻づまり、鼻の炎症を抑える漢方薬です。鼻づまりや副鼻腔炎(蓄膿症)、慢性鼻炎の治療にも用いられます。(※8)

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つらい花粉の時期も少しの工夫や対策で、症状が緩和されることもあります。これらの対策は、症状が出始める前から早めに行うのがおすすめです。しかし、日常生活に支障をきたすような症状が出るようであれば、耳鼻咽喉科などの医療機関を早めに受診してくださいね。

参考サイト
(※1)環境省「花粉症環境保健マニュアル2022」

(※2)日本気象協会「2024年 春の花粉飛散予測(第2報)」

(※3)日本気象協会「2024年 春の花粉飛散予測(第4報)」

(※4)環境省 厚生労働省「花粉症対策」

(※5)翁鍼灸治療院「ツボ押しで花粉症の予防と対策」

(※6)医療法人社団 茅ヶ崎内科と呼吸のクリニック「薬だけじゃない!自分でできる、シーズン中に実践したい花粉症対策」

(※7)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ小青竜湯エキス顆粒(医療用)」

(※8)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ葛根湯加川きゅう辛夷エキス顆粒(医療用)」

<この記事を書いた人>

ヨガインストラクター・ライター
高橋かなこ

2021年よりRYT200(全米ヨガアライアンス認定)修了インストラクターとしてオンラインを中心に幅広い年齢層へのヨガレッスンを担当。企業での事務経験から、デスクワークで疲れた部位や崩れた姿勢のためのレッスン組み立てを得意とする。自身のダイエット成功経験から、美しい体を作るためには食の大切さや思考も大切だと痛感。同じように悩む人に向けて精力的にメディアでの情報発信を行う。

症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行っている。

(ハピママ*/ あんしん漢方)

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