「アメリカバージョン探したい」吉田優利のデビューラウンドは6オーバー

吉田優利は米女子ツアーのメンバーとしての一歩を踏み出した(撮影/田辺安啓(JJ))

◇米国女子◇ファーヒルズ朴セリ選手権 初日(21日)◇パロスバーデスGC (カリフォルニア州)◇6447yd(パー71)

思い通りのスコアとは言い難くとも、吉田優利ははじめの一歩が「すごく楽しかった」。2024年の自身初戦を新天地の米ツアーで迎えたルーキーは、3バーディ、9ボギーの「77」で回り、6オーバーの134位タイ。大きな出遅れから、課題と収穫をさっそく洗い出した。

スタートホールの1Wショットは左ラフへ。2打目をバンカーに入れた1番をボギーで滑り出した。直後に10mの尾根越えのパットを沈めてバーディを奪い返すと、続く3番も獲ったが、内心はショットがまとまらず苦しんでいたという。

雰囲気を楽しんでプレー(撮影/田辺安啓(JJ))

「前半はドライバーショットが曲がっていたので、どうなるかと思って、その流れのまま悪い方向に行ってしまった」。9番から4連続ボギー。14番(パー5)ではフェアウェイからの3打目、ウェッジでチャンスを作りたいところでグリーンをオーバーさせた。昨年まで日本ツアーで2年続けてリカバリー率トップだったショートゲーム巧者。グリーン周りの「強くて粘り気がある」ラフにも手を焼き、11回のパーオン失敗をカバーできなかった。

ポアナ芝の扱いはたいへん(撮影/田辺安啓(JJ))

午後0時22分のティオフは、グリーンのポアナ芝が“目を覚ます”頃。懸命にラインを読むルーキーも惑わせた。「かなり(前の組を回る選手たちに)踏まれているのが目で見えてきちゃっていて。そういうところもちょっとずつストレスだったのかなと思います」

後半15番、10m近い下りのパットがカップの手前で止まって苦笑い。「悪い方向に行っても、立て直すコツがアメリカバージョンであると思うので、早く探したい」と宿題をさっそく見つけた。

2024年の自身初戦(撮影/田辺安啓(JJ))

終盤17番(パー3)、最終18番でショットをバンカーに入れながらパーを拾った。「上がり2個、ナイスでしたね。オフに変えた打ち方がすごくきょうは良かった。もっと練習して、もっと精度を上げていきたいです」。大荒れの展開で、先に繋がるポジティブな材料を見つけるのも忘れていない。(カリフォルニア州パロスバーデス・エステーツ/桂川洋一)

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