フレンチ・コメディ・アニメ映画『リンダはチキンがたべたい!』吹替版声優に安藤サクラ、リリー・フランキーら決定

アヌシー国際アニメーション映画祭では最高賞クリスタルを受賞したのをはじめ、世界から高く評価されるフレンチ・コメディ・アニメ映画『リンダはチキンがたべたい!』が、4月12日(金)より東京・新宿ピカデリーほかにて全国ロードショー。このたび、日本語吹替版キャストとして安藤サクラ、リリー・フランキー、落井実結子の決定が発表されています。

『リンダはチキンがたべたい!』はアヌシー国際アニメーション映画祭での最高賞クリスタルほか、セザール賞でも最優秀長編アニメーション賞を受賞するなど、世界各国の映画祭でグランプリを連続受賞。米『Variety』紙では“後から振り返ってみると、間違いなく今年のカンヌで最高の作品!”と評され、昨年行なわれた東京国際映画祭アニメーション部門での日本プレミア上映でも笑いと涙で観客を包み込みました。

そんな世界から高い評価を受ける本作の日本語吹替版キャストに安藤サクラ、リリー・フランキー、落井実結子という豪華キャストが決定。安藤サクラが演じるのは、主人公リンダの母親・ポレット役。「亡きお父さんのチキン料理がたべたい」というリンダの願いを叶えようと奮闘するシングルマザーです。また、そんなポレットに一目惚れをする音楽好きのトラック運転手・ジャン=ミシェル役を演じるのはリリー・フランキー。安藤サクラとリリー・フランキーは、第71回カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞した是枝裕和監督作『万引き家族』(2018)以来、約6年ぶりの共演。カンヌ俳優2人の掛け合いも見どころです。

そして、天真爛漫な8歳の女の子・主人公リンダ役には落井実結子が抜擢。2022年のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』や廣木降一監督の映画『母性』(2022)など、数多くの話題作に出演を重ね、今最も注目を浴びている子役。現在10歳の落井は、早くも2度目のNHK大河ドラマ出演となる『光る君へ』で、のちの紫式部である主人公・まひろの少女時代を熱演。その高い演技力は絶賛されています。

また、本作は印象的なミュージカル・シーンが随所に挟まれています。レオス・カラックスの『アネット』を手掛けた作曲家クレマン・デュコルによる劇中歌は思わず口ずさみたくなる楽しいメロディに、登場人物たちの心情を表したどこか切ない歌詞が乗り、絶妙なバランスで物語をリリカルに彩ります。落井と安藤はそれぞれの歌唱に挑戦しており、日本語吹き替え版のミュージカル・シーンにも注目してほしいところです。

東京国際映画祭に続き、国内の映画祭でも注目される本作は、第10回新千歳空港国際アニメーション映画祭にてコンペティション長編部門のグランプリに輝き、TAAF2024 コンペティション部門でもグランプリを獲得。3月14日に東京・新宿ピカデリーでマルタ&ローデンバック監督来日の際に行なわれた舞台挨拶に一緒に登壇した片渕須真監督は「自由を体現する新しい感覚!」とそのアナーキーで自由な制作スタイルを絶賛。上映に集まった山村浩二監督やりんたろう監督からも称賛の声が寄せられました。その後マルタ&ローデンバック監督は、第2回新潟国際アニメーション映画祭で行なわれた新潟アニメーションキャンプにマスタークラス講師として参加し、若い監督・スタッフ、学生たちと交流を深めました。

[コメント]
素晴らしい作品に携われること、大変うれしいです。アニメーションの吹き替えは新鮮な挑戦ですが、なんだか私が演じるポレットのことは古くから知っているような感覚でもあります。どんな風に演じようか、日本語で吹き込むのが楽しみで仕方ありません。
きっと日本語版もみなさまに愛される作品になると思います。ぜひ楽しみにしていてください。
――安藤サクラ

ある種アナログな、本当に筆の跡が見えるような、手仕事のひとつひとつをしっかり感じることができる作品でした。色々自由に作られているものってすごく刺激的ですし、アートアニメというと敷居が高くなるかもしれないけど、このアニメーションの持っている概念、1つ1つの美しい絵とともに、物語を楽しんで欲しいですね。
――リリー・フランキー

最初に映像をみた時に、私が知っているアニメとは全然ちがったのでびっくりして、やってみたいと思いました。だから、リンダをやらせていただけることになって、とてもうれしかったです。リンダは、イタズラ好きだけど悪い子じゃなくて、友達と楽しく遊ぶ普通の子だと思うので、自然にやれたらいいなと思います。でも、私は普段のんびり話すのですが、この映画では会話のテンポが大事かなと思ったので、そこは気を付けてがんばりたいです。
――落井実結子

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