「ホームでひどい目に遭った」1-0勝利も森保Jの苦戦を韓国でも相次ぎ報道! 結果より関心が集まったのは…「“北朝鮮らしい”ことをした」

[アジア予選]日本 1-0 北朝鮮/3月21日/国立競技場

日本代表が北朝鮮代表に1点差で勝利したニュースは、韓国でも広く報じられている。

「“田中の決勝ゴール”日本、“ハン・グァンソンのポスト直撃”北朝鮮に1-0冷や汗勝利...最終予選へ青信号」(サッカー専門メディア『InterFootball』)

「北朝鮮、痛恨の同点弾取消→VARなく抗議だけ...日本、前半2分のゴールで1-0勝利」(スポーツメディア『SPOTV NEWS』)

「“5万7000人の応援”日本、“3000人の応援”北朝鮮に1-0冷や汗勝利...田中が決勝点」(一般紙『ソウル新聞』)

「“田中、2分の突然のゴール”日本、北朝鮮の戦闘サッカーに1-0辛勝...無失点3戦全勝、B組1位」(スポーツ紙『スポーツ朝鮮』)

「日本サッカー、北朝鮮を1-0で破りW杯2次予選3連勝」(通信社『NEWSIS』)

各社は、ホーム国立競技場で苦戦を強いられた日本の戦いぶりに注目した。特に総合メディア『news1』は「ホームで北朝鮮に“ホンチュル”日本サッカー、ポストの幸運のおかげで1-0勝利」と、見出しに「ひどい目に遭った」を意味する表現の“ホンチュル”を用いて、「FIFAランク18位のアジアの強豪・日本が114位の北朝鮮相手に苦戦の末、辛うじて勝利した」と報じた。

また、「満足できる結果とは裏腹に、試合内容は満足し難い展開だった」という『スポーツ京郷』は、47分に起きた北朝鮮のゴール取り消しに言及。「直前のプレーで副審が“ファウルがあった”と宣言し、得点が無効となったのが幸いだった。北朝鮮はVARを要求していたが、2次予選はVARが適用されない」と伝えていた。

そんななか、「“114位”北朝鮮、日本の超豪華ヨーロッパ組攻撃陣を“1ゴール”で防いだ」と守備面で北朝鮮を評価する見出しを打ったのが、ネットメディア『スターニュース』だ。

「日本はスタートこそ良かったが、その後の攻撃はことごとく詰まった。失点した北朝鮮は守備に集中し、カウンターを狙った」と両者の戦い方に触れた同メディアは、「日本は後半途中から遠藤航、浅野拓磨、小川航基らを投入して追加点を狙ったが、北朝鮮の守備を突破できなかった」と、追加点を許さなかった北朝鮮の堅守ぶりに触れていた。

【PHOTO】日本代表の北朝鮮戦出場16選手&監督の採点・寸評。及第点を上回ったのは4人、最高点は決勝弾の田中碧

もっとも、韓国でも結果より関心が集まったのは、やはり26日に予定されていたアウェーゲームの平壌開催中止だ。

「“遠征5日前に平壌開催取り消し”日本の北朝鮮アウェーゲーム霧散」と報じたスポーツ&芸能メディア『OSEN』をはじめ、韓国メディア各社も突然の中止決定に驚愕。

スポーツメディア『MHNスポーツ』は「北朝鮮、残り4日で突然“平壌に来ないで”」と伝え、「北朝鮮が“北朝鮮らしい”ことをした」と表現したネットメディア『デイリーアン』も「北朝鮮が4日以内に中立地を探すことは不可能に近い」と、隣国のイレギュラーな事態に唖然とした様子だった。

一方、韓国代表は同日にソウルワールドカップ競技場でタイ代表と対戦し、1-1の引き分けに終わった。アジアカップ後にユルゲン・クリンスマン前監督を解任し、U-23代表のファン・ソンホン監督が指揮を執る暫定体制だったとはいえ、ホームで勝点3を逃した結果には厳しい声も多い。

特にスポーツ紙『スポーツソウル』は、1点リードから後半に追いつかれた展開を「守備陣の一瞬の油断で、相手の途中交代選手に同点ゴールを許した」と指摘。ネットメディア『ザ・ファクト』は「韓国だけ“フンドゥル(ぐらぐら)”、日本・イラン・オーストラリア・カタールは“巡航”」と、他国との比較を伝えていた。

韓国は26日、敵地でタイとのリターンマッチを戦う予定だが、日本対北朝鮮の開催可否はどうなるのか。隣国も異例の騒動に注視を続けている。

構成●ピッチコミュニケーションズ

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