マカオ、ロマンス詐欺に絡む現金の受け取りと引き出しに関与のフィリピン人の女逮捕

マカオ司法警察局(資料)—本紙撮影

 マカオ司法警察局は3月21日、ロマンス詐欺に絡む現金の受け取りと引き出しに関与したとしてマカオで就労するフィリピン人の女1人を逮捕したと発表。

 同局によれば、昨年(2023年)5月にマカオ人の女性からいわゆるロマンス詐欺の被害に遭ったと通報が寄せられたとのこと。被害者は同年4月に海外で仕事をしているという人物とインターネットのSNS(ソーシャルネットワーキング)を通じて知り合い、ネット上で交際に発展。その後、相手から仕事用の銀行口座の凍結解除を口実に、保証金として指定の銀行口座への送金を要求されたため、被害者は同年5月3日から6日かけてマカオの4つの銀行の口座に合計26万0800パタカ(日本円換算:約488万円)の現金を振り込んだが、しばらくして詐欺だったことに気づいて警察へ通報するに至ったという。

 通報を受けた同局が捜査を進める中、被害者が送金した銀行口座のうち1つについて、マカオで就労するフィリピン人の女のものであることを突き止め、被害者が女の口座に9万3000パタカ(約174万円)を振り込んだ直後に女がATMで全額を引き出していたことが判明。今年3月19日にこの女がマカオ国際空港から出境するタイミングで逮捕に成功したとのこと。

 女は同局の調べに対して協力を拒否しているが、同局では捜査で得られた情報を総合的に判断して相当巨額詐欺罪で検察院送致するととともに、カネの行方について捜査を継続中とした。

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