デニス・ハウガーが初PP獲得。宮田莉朋は大荒れの予選で12番手/FIA F2第3戦メルボルン予選レポート

 3月22日、2024年FIA F2第3戦メルボルンの公式予選が行われ、デニス・ハウガー(MPモータースポーツ)が最速タイムを記し、3月24日に行われるフィーチャーレース(決勝レース2)のポールポジションを獲得した。宮田莉朋(ロダン・モータースポーツ/TGR WECチャレンジプログラム)は12番手で予選を終えている。

 30分間の予選は、F1オーストラリアGPのフリー走行2回目終了後、日本時間15時30分(現地時間17時30分)、気温20度、路面温度32.5度、西陽が差し込むドライコンディションでスタートを迎えた。

 徐々に最初のアタックに入る車両も出始めた序盤、ターン6〜7のシケインでビクトール・マルタンス(ARTグランプリ/アルピーヌ育成)がスピンを喫し、続くターン8でマシンを止めてしまう。これで残り時間24分10秒というところで赤旗中断となる。

 開幕前はタイトル候補にも数えられたマルタンスだが、開幕2戦は無得点。今大会も最後列スタートとなり、なかなか歯車が噛み合わない状況が続いている。

 約10分の中断を経て予選セッションは再開。コースオフギリギリのアタックを見せたポール・アーロン(ハイテック・パルスエイト)が真っ先に1分29秒台入りを果たし、1分29秒984を記録する。

 続いて、クッシュ・マイニ(インビクタ・レーシング/アルピーヌ育成)、ガブリエル・ボルトレート(インビクタ・レーシング/マクラーレン育成)らがトップタイムを更新するも、アーロンは2アタック目に1分29秒385を叩き出し、全体ベストを更新。暫定首位の座をキープしたままセッション後半を迎えた。なお、残り時間15分時点で宮田のベストタイムは1分30秒833、暫定14番手につけていた。

 マルタンスを除く21台がニュータイヤに履き替え、残り時間10分を切ったタイミングで再びコースへ。この時点で気温19.7度、路面温度29.9度と、セッション開始時よりもわずかに下がる中、各車再度アタックへ入った。

 残り時間4分52秒というところで、まずはゼイン・マローニ(ロダン・モータースポーツ/ザウバー育成)が1分29秒374をマークし、トップにおどり出る。

 そして宮田が1分30秒534をマークし暫定13番手に浮上した直後、ジャック・クロフォード(ダムス・ルーカスオイル/アストンマーティン育成)がターン12でクラッシュ。これで残り時間4分14秒というところで2度目の赤旗となる。

 なお、この赤旗によりオリバー・ベアマン(プレマ・レーシング/フェラーリ育成)を含む複数台がタイム更新できず、影響を受けるかたちに。

 日本時間16時15分(現地時間18時15分)、気温19.6度、路面温度29度というコンディションの中、セッション再開を迎えた。

 タイム更新のチャンスは1度きりという状況のなか、エンツォ・フィッティパルディ(ファン・アメルスフォールト・レーシング)がターン6でクラッシュ。このクラッシュの影響を受ける車両も出る中、ハウガーが1分28秒694を叩き出し、トップに浮上。

 ラストアタックをまとめたハウガーが大荒れとなった予選を制し、参戦3年目にしてFIA F2キャリア初ポールポジション獲得となった。2番手にアンドレア・キミ・アントネッリ(プレマ・レーシング/メルセデス育成)、3番手にリチャード・フェルシュフォー(トライデント)が続いた。宮田はラストアタックで1分29秒702をマークし12番手となった。

 3月23日に行われるスプリントレース(決勝レース1)のスターティンググリッドは予選トップ10がリバースグリッドで決定されるため、10番手タイムを記録したロマン・スタネ(トライデント)がポールシッターとなった。

 2024年FIA F2第3戦メルボルンのスプリントレースは、日本時間3月23日12時15分(現地時間14時15分)より、23周もしくは45分+1周で行われる。

2024年FIA F2第3戦メルボルン デニス・ハウガー(MPモータースポーツ)

■2024年FIA F2第3戦メルボルン 予選暫定結果

Pos. No. Driver Team Time

1 11 D.ハウガー MPモータースポーツ 1’28.694

2 4 A.アントネッリ プレマ・レーシング 1’29.038

3 22 R.フェルシュフォー トライデント 1’29.173

4 9 K.マイニ インビクタ・レーシング 1’29.313

5 5 Z.マローニ ロダン・モータースポーツ 1’29.374

6 17 P.アーロン ハイテック・パルスエイト 1’29.385

7 21 J.マルティ カンポス・レーシング 1’29.429

8 20 I.ハジャル カンポス・レーシング 1’29.470

9 10 G.ボルトレート インビクタ・レーシング 1’29.502

10 23 R.スタネ トライデント 1’29.594

11 2 Z.オサリバン ARTグランプリ 1’29.632

12 6 宮田莉朋 ロダン・モータースポーツ 1’29.702

13 12 F.コラピント MPモータースポーツ 1’29.972

14 24 J.デュルクセン PHM AIXレーシング 1’30.005

15 25 T.バーナード PHM AIXレーシング 1’30.232

16 3 O.ベアマン プレマ・レーシング 1’30.570

17 15 R.ヴィラゴメス ファン・アメルスフォールト・レーシング 1’31.083

18 14 E.フィッティパルディ ファン・アメルスフォールト・レーシング 1’31.578

19 16 A.コルデール ハイテック・パルスエイト 1’31.741

20 8 J.コレア ダムス・ルーカスオイル 1’31.828

– 7 J.クロフォード ダムス・ルーカスオイル 1’55.308

– 1 V.マルタンス ARTグランプリ 1’59.836

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