角田裕毅、豪州GPに向けて「どれだけパフォーマンスを発揮できるか予測が難しい」 専門メディアは「現状は受け入れがたいもの」として巻き返しに注目!

F1第3戦のオーストラリア・グランプリは今週末にメルボルンの「アルバートパーク・サーキット」で開催される。ビザ・キャッシュアップ・RB(以下RB)の角田裕毅は、チームメイトであるダニエル・リカルドのホームレースとなる今週末に向けて、意気込みを示している。

第2戦のサウジアラビアGPでは、予選でQ3に進出して9番グリッドを獲得するなどポジティブな出来事があった一方で、ケビン・マグヌッセン(ハース)に行く手を阻まれてポイント獲得を逃すという悔しい思いをした角田は、チームの公式サイトを通して、以下のように“陽気な”コメントを残した。

「みなさん、ユウキです。メルボルンが待ちきれません。大好きな場所であり、サーキットも、ファンも好きです。中・高速コーナーがあり、最後のセクターには幾つか低速セクションがあるので、少し変化に富んでいます。昨季はポイントを獲得するなど、良い思い出があります。今回も同じことができればと思います」

「サウジGPから今週までの間は非常に忙しかったです。準備のためにシミュレーターでのセッションに参加しましたが、とても上手くいきました。正直言って、どれだけパフォーマンスを発揮できるか予測が難しいですが、我々の力を最大限に引き出せるか、それを完璧にこなせるかどうかに集中します。全力を尽くし、再びQ3に進出してポイントを獲得できればと思います。それが、メインの目標です。サーキットでお会いしましょう!」
一方、海外メディアの報道では、イタリアの自動車専門サイト『MOTORIONLINE』が、「RBの競争力の不確実性によって不運なシーズンのスタートを切った後、ユウキとダニエルはオーストラリアでポイント圏内を目指す。彼らは、アルバートパークの高速コースで車の技術的特性を活かし、これまでに不足していたポイントや順位の改善を図ろうとしている。彼らの現状は、チームが掲げている今季の目標を考えると、受け入れがたいものである」と、開幕2戦で苦しんだチームの巻き返しに注目している。

また、大手スポーツ専門チャンネル『FOX SPORTS』は、メルボルンでのレースのプレビューとして、「2レースが終了してもなお、RBは『時折フロントランナーとして台頭する可能性がある』という戦前の予想を実現する兆候はない。予選のペースでは、下位グループの先頭に快適をもって位置しており、角田はサウジアラビアでQ3進出を果たし、士気を高めたが、レースでは平均的であり、ポイント獲得には至らないということが明らかになった」と綴り、さらに両ドライバーにも言及した。

「前回のジッダでは、2人の劇的に異なるレースが注目されたが、終盤にリカルドが不器用なスピンを喫する前には、わずか数秒の差しか離れていなかった。彼らはともに、強いプレッシャーを感じている。角田は、自身がレッドブルで成功するための素質を備えており、少なくとも来季もF1でシートを維持できることを証明したいと考えている」

「一方、リカルドはセルジオ・ペレスの代わりになれることを示すため、チームメイトを余裕で退ける必要がある。今週末の巻き返しはタイムリーだと思われるが、それは彼が母国のファンから声援を送られるからというだけではない。果たして、この高いリスクを伴うチーム内対決で、どちらが勝つだろうか?」

構成●THE DIGEST編集部

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