「彼に続けてもらいたい」バルセロナ会長がチャビ監督の続投希望を明らかに…シーズン終了まで監督人事に動かず

今季限りでの退任を表明しているチャビ監督[写真:Getty Images]

バルセロナのジョアン・ラポルタ会長はチャビ・エルナンデス監督の続投を望んでいる。

2021年11月からチャビ監督体制が続いているバルセロナ。しかし、今年1月にはコパ・デル・レイとスーペル・コパでタイトル獲得の可能性を失うなどショックの大きい敗戦が続き、同月下旬、チャビ監督は2023-24シーズン限りでの退任の意向を表明した。

以降、さまざまな監督が後任候補として取り沙汰されている中、スペイン『ムンド・デポルティボ』の取材に応じたラポルタ会長はチャビ監督との関係に言及。現時点では、来シーズンよりも今シーズンの戦いに目を向けているようだ。

「1つだけ言わせてもらうと、そのこと(チャビ監督の退団)については話し合っていない。どの監督もバルサに来たがっているが、我々は(まだ)話し合いに移らないと彼(チャビ監督)に伝えている」

「少なくとも私は各方面から提案を受けているが、チャビにはこう言った。『我々は君がシーズン終了までここにいるという事実を尊重する。これは君の決断だ。我々はうまくやっているし、どんどん良くなってきている。君が言ったことに関しては、それはそれで良いんだ。だけど君はまた勝った』そして、我々はここで何かが起こせるかもしれないとでも言うようにお互いにウインクした。こうしてどんどん良くなっているし、目標も達成しつつある」

また、ラポルタ会長はチャビ監督の心変わりを期待。しかし、その思いが今のチームに影響を及ぼさないよう配慮している。

「私は彼に続けてもらいたいし、彼はすでにそのことを知っていて、気づいている。しかし、彼が自ら受けているプレッシャーについて語った時、私は彼に言った。『君のような経験の持ち主なら、ここでは常にプレッシャーにさらされる』と」

「そして私は『何か気持ちを切り替えられる方法はないか』と彼に尋ねたが、乗り越えられないほどのプレッシャーを受けているのが表情に表れていた。そのため私は、そういうことならリラックスするよう彼に言った」

「彼はシーズン終了後、すでに我々が合意しているように退団するだろうと主張し続けているが、我々は様子を見る。今のところはこの形がうまくいっているから、自分たち自身にプレッシャーをかけないようにしたい。そのため、我々はまだ(チャビ監督の続投に)ノーと言うことはできる」

さらに、現在パリ・サンジェルマン(PSG)を率いるルイス・エンリケ監督の再招へいの可能性について話題が飛ぶと、ラポルタ会長は好感を抱いているとコメント。それでもシーズン終了までは監督人事に着手しないと念を押した。

「ルイスは私がとても好きな人物だ。良い性格や個性を持ち合わせていて、とても優秀だ。自分らしさも貫くし、私はこういったタイプの人間が好きだ」

「しかし、我々はチャビに対して敬意を抱いているため、ルイスや他の誰とも話していない」

「チャビが決断するまで我々は何もしないつもりだから、バルサに来たいと思っている人はシーズン終了まで待たなければならない。もし彼が退団の決断を下すとしても、本当にバルサに来たいと思っている人たちは待たなければならないし、待つことになる。待たなければ何も起こらないし、我々には解決策がある」

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