【新日本NJC】優勝の辻陽太が“新時代の幕開け”を宣言!一気にIWGP世界王座奪取を目指す「内藤哲也、覚悟はいいか? 」

新日本プロレスは春の最強決定トーナメント『NEW JAPAN CUP 2024』決勝戦、3.20新潟・アオーレ長岡大会を開催した。メインイベントでは、チェーズ・オーエンズ、デビッド・フィンレー、SANADAを撃破し、史上最多4度目の優勝と初のIWGP世界ヘビー級王座奪還を狙う後藤洋央紀と、ジェフ・コブ、エル・ファンタズモ、ザック・セイバーJr.、EVILを撃破して、優勝することで新日本の新時代を築きたい辻陽太が対戦した。

試合は、後藤が裏GTR、GTW、昇天・改と荒技を惜しみなく炸裂させるも、レインメーカーポーズを決めたところに辻がカウンターのジーンブラスターを決めるもカウント2。ならばと正調のジーンブラスターを決めてカウント3。辻が初優勝し、時代の針を一つ進めて、4.6東京・両国国技館大会で内藤哲也が保持しているIWGP世界ヘビー級王座への挑戦が決定した。
試合後、辻は「新時代の扉が、今、開いたぞ!」と絶叫。「雨はやんで、帝国の王は去り、でも、大丈夫だ。俺がここにいるから」とオカダ・カズチカ、ウィル・オスプレイが退団しても大丈夫だと訴えると、ここで同じロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンのリーダーでありIWGP世界王者の内藤がベルトを手にリングへ。ロスインゴによる同門でのタイトル戦を願っていた内藤にとっては理想的な展開となった。そんな内藤を見た辻は「そのベルトは俺がいただくよ」と言い放つ。内藤は「辻陽太、覚悟はいいか?俺がロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンのプロレスを堪能させてやるぜ」と上から目線で突き放しバックステージへ。これを見た辻は「新時代の幕開けだ!」と再び絶叫するとファンは辻を支持した。
バックステージで祝杯用の席に座った辻は「なあ、新時代の扉が開いたぞ。上村、成田、ゲイブ、オーカーン、ヒクレオ、ワト、そして海野、お前の目には今、何が映っている? そして次の両国では、俺が挑戦者として内藤哲也に挑戦する。もちろん、まずは内藤哲也に勝つことに全力を尽くす。ただ、俺にはその先のビジョンもある。俺は内藤哲也に勝って、新日本プロレスの最高峰のベルトを手に入れて、やらなきゃいけないことがあるんだ。内藤哲也、覚悟はいいか? 焦らずに待っててくれよ」と興奮が冷め止まぬ様子。

内藤は「『NEW JAPAN CUP』の今年の優勝者は辻陽太。開幕前の優勝予想、本命は鷹木信悟だったんだけどね。対抗として辻陽太の名前を挙げていたから(目を見開くポーズをして)俺見る目あるでしょ? 4月6日両国大会にて行われる IWGP 世界ヘビー級選手権試合チャンピオン・内藤哲也 vs チャレンジャー『NEW JAPAN CUP2024』優勝者・辻陽太。2021年8月1日、後楽園ホールにて行われた『辻陽太壮行試合』以来、2度目のシングルマッチ。陽太、覚悟はいいか? 俺がロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンの...いや、プロレスラーとして、内藤哲也のプロレスを辻陽太に存分に味わっていただくぜ、カブロン!」とヤングライオン(若手)時代から気にかけていた辻とIWGPを懸けて闘うというシチュエーションを楽しんでいるようだ。

辻は「新時代の幕開け」と話していたが、本当の意味で幕を開けるにはやはり、団体最高峰のIWGP世界ヘビー級のベルトは必要となって来る。同世代のグレート-O-カーン、海野翔太、成田蓮、上村優也、そしてプロレスリング・ノアの清宮海斗よりも先にIWGPを奪取して、彼らを相手に防衛戦を行なってこそ新時代の幕開けと言うに相応しい展開となるだけに、ここは辻の勢いに期待したいところ。先月は、オカダ、オスプレイの退団マッチで盛り上がった新日本マットだが、今月からは新しい力が台頭してこなければ未来はない。4.6両国大会は今後の新日本を占う意味で大切な大会になるだろう。
◆新日本プロレス◆
『NEW JAPAN CUP 2024』
2024年3月20日
新潟・アオーレ長岡
観衆 3003人
▼『NEW JAPAN CUP 2024』決勝戦(時間無制限1本勝負)
●後藤洋央紀(23分01秒 片エビ固め)辻陽太○
※ジーンブラスター
※辻が初優勝。4.6両国大会でIWGP世界ヘビー級王座に挑戦。

文●どら増田

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