妻夫木聡×渡辺謙「生きとし生けるもの」に原田知世、杉野遥亮、大政絢、田中哲司、満島ひかりが出演

妻夫木聡渡辺謙がダブル主演を務め、テレ東系で5月6日放送されるテレビ東京開局60周年特別企画ドラマスペシャル「生きとし生けるもの」(午後8:00)の共演者が発表となった。人生に悩む医者と、余命宣告された患者が、何のために生き、何を残すのかという永遠の問いの答えを求めながら各地を巡る2人に関わるキャラクターを演じる。

「生きとし生けるもの」は、北川悦吏子氏が脚本を手掛け、廣木隆一氏が監督を担うヒューマンドラマ。佐倉陸(妻夫木)は類まれなる才能を持った外科医だったが、ある時からメスを握れなくなり、精神的に追い詰められた結果、外科を追われ内科医となった。そして、余命宣告を受けたがん患者である成瀬翔(渡辺)の担当医となる。繰り返される手術と抗がん剤治療にうんざりした成瀬は、陸に「殺してくれよ」と言い、陸はあっさり「いいですよ」と返答。「でもその前に、やりたいことはありませんか?」と問い掛ける。2人は病院を抜け出し、バイクで旅に出ることに。キャンプをし、生まれた街へ行き、初恋の人に会う。次第に体調を崩していく成瀬を支える陸。人生最後の旅をしながら「人は何のために生きるのか」を模索をしていく。

原田知世が、成瀬の初恋の人・中野百合を演じる。「命の時間の有限性に気付いた時、心に湧いてくる“生”のエネルギー。これまで見えてなかった目の前にある景色の美しさや、人の温もり、ありがたみ。自分のためだけでなく、大切な誰かのために生きてみようと思う心。脚本を読みながら涙が止まりませんでした」と明かす原田は、「陸と成瀬の旅。人生の中でこんなに温かくて濃くて忘れられない時を過ごせたら本当に幸せだと思います」と話す。

加えて、「撮影現場には、いつも自然で穏やかな妻夫木聡さんと渡辺謙さんがいて、廣木監督やスタッフの皆さんと過ごした時間はとても柔らかくて心地のよいものでした。 談笑しながら、すっとそのままお芝居に入っていかれるお二人の姿が心に残っています。陸と成瀬と同じように信頼と絆でつながっていらしたのですね。素敵なお二人とご一緒できて幸せでした。作品の完成が待ち遠しいです」と撮影の雰囲気に触れながら、期待を寄せる。

陸が勤める病院の研修医・吉岡薫に扮(ふん)する杉野遥亮は、「尊敬する先輩方と一緒に作品を作る一員になれること、とても光栄でうれしいことだと思いました。美しくて芸術的な脚本に『よっしゃ、気を引き締めなくては』と思いました。終わった今でも、ぜいたくな時間ですてきな組だったなと思います」と振り返る。

また、「妻夫木さんは、今回お会いするのが初めてだったので、コミュニケーションを取りたくて、いきなりホテルの部屋にうかがったのですが、優しく受け止めてくださいました。すごくうれしかったです。渡辺謙さんは、大きく包み込んでくれるような温かさで自信をくれました。現場で監督やスタッフの皆さんとディスカッションしている姿やたたずまいがカッコよかったです!」と主演の2人への印象を述べ、「この作品の現場を体感した自分と、作品の中で研修医の立場からたくさんの大事なことを見てきた吉岡がリンクしたのではないかと思っています。誰かに深く届いて誰かの希望になりますように」とメッセージを寄せる。

大政絢は、陸のよき理解者である看護師・菅田陽子役を担う。「脚本を読み終わった後、涙が流れました。緩和ケアについて私自身詳しく知らなかったんですが、このドラマを通して言葉だけじゃない心の通じ合い方、向き合い方を知りました。そして、優しさだけではないそれぞれの登場人物の人間性にとても心ひかれました」と、心に残る作品になったという大政。

続けて「妻夫木聡さん、渡辺謙さん、お二人ともとても優しく、柔らかく穏やかな雰囲気で撮影が進んでいました。お芝居の面でも『こうした方がリアルかもね』と声を掛けてくださったりと、感謝しています。私も視聴者の皆さんと同じ目線で、お二人が病院から出た後の旅のシーンが、台本を読んだ時から楽しみで仕方がありません」と作品の完成を心待ちにしている。

田中哲司は、佐倉の上司で外科部長・小宮滝人役を務める。

田中は「この題材は丁寧に扱うべき内容であり、それを廣木監督が撮るという安心感と信頼感があったので参加しました。廣木監督は以前の現場でものすごく粘っていて『映画の人だな』と感じていたので、その感触をもう一度味わいたかったこともあります。今回の現場で分かったことは、監督は決め込まずに、その場の役者のいいところを引き出してくださるということです」と廣木監督への信頼が出演の決め手になったと語る。

併せて、妻夫木について「20代の時に共演した以来だったので再会が楽しみでした。何十年ぶりに会っても気さくさは何一つ変わってない。違和感なくその場で向き合えることがすごくうれしかったです。撮影の初めの頃に、妻夫木君がセリフをイン前に全部覚えると聞いて、これは見習わなきゃな!と焦りました。次の作品からはそうしようと思っていますが…なかなかできないですね(笑)」と久しぶりの再会だったことを報告し、「難しいテーマなので、明確に届いてほしい言葉は見つからないです。視聴者の方がどう感じてもらえるのか委ねたいと思います。きっと何かを感じずには、考えずにはいられないと思います」と率直な気持ちを打ち明けている。

なお、成瀬が離婚した際に妻が引き取り、長い間ずっと顔を合わせていない娘・幸田ちひろ役を満島ひかりが演じる。

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