チーム初「名誉のジャージ」で挑む ヴィクトワール広島・小野寺玲 個人総合トップ 自転車レース

自転車ロードレースのプロチーム「ヴィクトワール広島」。現在、国内最高峰のJBCFのプロツアーで2戦を終えて、チームで3位、個人総合で 小野寺玲 がトップに立っています。チーム創設以来、初の個人で “トップの証し”・「リーダージャージ」を着けて栃木大会に挑む小野寺にその意気込みを聞きました。

ヴィクトワール広島 小野寺玲 選手
「暫定トップの証しですね。ツアーの中で総合タイム・総合成績が一番いい選手が暫定で着るものになるので」

小野寺は今シーズン、10年間活躍してきたトップチームの宇都宮ブリッツェンからヴィクトワール広島に移籍してきました。

2月の開幕初戦は、鹿児島での130キロのロードレース。

小野寺玲 選手
「全体的に通してみたら後手は踏まずにすみました。途中の逃げには柴田(雅之)さんがいてくれたりもしましたし、やっぱ後半になってきてスピードで、かつ集団のポジション争いになったときとかはチームメイトたちが集団内で一緒に固まってくれて、ぼくのためにしっかりとポジションをキープしてくれたという動きもあったので、そのお陰で着争いに絡めて結果は2位というちょっとくやしい結果でしたけど、表彰台獲得ということで、初戦にしてはいい滑り出しができたかなと思います」

翌日の距離の短いクリテリウムは、チームとして苦手なスピード勝負のレースでしたが…

小野寺玲 選手
「みんながチームプレーをして誰かを勝たせるという動きをしっかりと集中してプランに集中して挑んでくれたので、非常にいいチームロードレースができたんだとと思っています」

その結果、小野寺は5位に入り、100人以上のライダーの個人トップに立ちました。

小野寺玲 選手
「自転車レースというのは、このジャージというものにすごい価値があるものなので、形は何にせよ、“リーダージャージ” を着用できるってことは名誉なことですね」

「ルビーレッドジャージ」といわれるリーダージャージは、チーム名をあしらった、このためだけに贈られる特別なジャージ。色は前に所属したチームの色にそっくりです。

小野寺玲 選手
「せっかくオレンジに着替えたと思ったら赤になってしまったっていうところもあるんですけど、なじみのある色で、しかも次戦がなじみのある宇都宮でのレースになるので、この色を着て帰れるのはうれしいかなと思います」

小野寺にとって宇都宮のレースは、2018年から3年連続で優勝している相性のいいレースなのです。

小野寺玲 選手
「ぼくも宇都宮からファンの方がたをこっちに連れてくる気持ちで来ているので、そういった姿をお見せできることを楽しみにしています」

栃木での2連戦は、いずれも優勝経験のあるコースですが、チームの中で最もアシストを期待する選手をたずねると…

小野寺玲 選手
「中村(圭佑)選手がぼくの近くで常にポジションをキープしてくれる動きを見せてくれて非常に頼もしかったので、彼のしっかりとした得意分野…、彼自身も得意と言っているので、そういったポジショニングが。それをもっと磨いていって、今後の連携に生かしていければなと思いました」

小野寺の加入でチームワークが明らかに高まったヴィクトワール広島 ― 。

小野寺玲 選手
「ぼくは性格上、『あれやれ、これやれ』というのを指示するよりかは、『できたらお願いします』ぐらいのスタンスでみんなとともに…。ぼく自身も決してめちゃくちゃ強い選手ではないので。みんなの力を借りながらという姿勢もぼくも持っていますし、それにみんなもしっかりと賛同してついてきてくれているっていうのは、このチームで感じているので。オレンジのチームがチームプレーをして熱いレースをみなさんにお見せできると思いますので、どのレースも期待して応援していただければなと思っています」

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